合鍵という夢 ページ3
週に2回ほどぐらいだろうか。
仕事を終えて家に帰ると部屋の電気がついてる事がある
まさしく犯人は呑気にリビングで人の冷蔵庫を漁ったであろう飲み物を飲んで悪気もなさそうに
「おかえり〜」何て笑顔で笑うもんだからこっちも釣られて笑顔になってしまう。
マ「ちなみに今日の飯は何かな〜」
エヘヘッなんてウキウキしながら笑いやがって。
1度用があって渡した合鍵がいつの間にか取られてたまんまでそのうちこうして家に勝手に上がり込んでいるのだ。
でも申し訳ないけどそれが嬉しい。
「今日はオムライスでも作ろうかと思ってる」
マ「!!!俺、トロトロのやつがいい」
俺、貴方のオムライスめっちゃ好き〜とか言うもんだから余計に嬉しくてこっちも捗ってしまう。
彼の家に住む相馬さんとやらが作ったオムライスはいつも硬い卵なんだ〜何て言うけどその相馬さんとやらを知らないから分からない。
「……いつも思うけど、こんな所また彼女が見たら怒るぞ〜」
少し小さな声でそれを言うと少し難しい顔をするもんだから、きっと本人もそれを気にしていたんだろうな。
マ「……んー。その時はそん時だ」
3ヶ月前だろうか、ライブ関係で知り合った照明の仕事をしている女の人に告白されて付き合ったと聞いた。
思えば中学校に入ってから彼の女関係は耐えずにいた。
彼と付き合う女性は確かに誰もが可愛くて自分何かより程遠い。しいて胸張って言えるのはどんな彼女より私の方が人1倍彼の方が好きだと言える事だ。
此処に入り浸ってる事を過去に1度元カノにバレて破局したことがある。すんなり別れを言われて彼はショックを受けてたけどそれでも尚ここに来るのは実際嬉しいことである。
「ほいっ、出来たよ〜」
スプーンとお皿をテーブルに並べると子供みたいに笑って美味しい美味しい、と食べてくれる。
その笑顔が私の一番好きな顔だった。
〜♪〜〜〜〜♪
鳴り出した携帯を取って会話をし始める彼を無視してテレビのチャンネルを替えた
マ「…もしもし?
あぁ、相馬?ーーあぁ、うん。飯はいらん。
もうそろ帰るよ。ーーん、分かった。あーい」
携帯を閉じると残っていたオムライスを頬張り
お皿をシンクに戻して洗い物をしようとした。
「あ、いいよ。そこ置いといて。
急いでるんでしょ?」
マ「ん、ありがとう。撮影手伝えって言われちゃってさ。もう行くね」
そう。毎週こんな感じ。
ご飯食って帰るだけ。それでも私は彼と居れる。嬉しかったんだ。
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れんげ(プロフ) - ふうさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けると何より励みになります。是非、最後までお楽しみ頂けたら嬉しいです(*^^*)ありがとうございました! (2017年9月15日 19時) (レス) id: c5531a8d63 (このIDを非表示/違反報告)
ふう - いつも楽しみに見ています!なんだかリアルで続きがいつも気になっています。更新頑張ってくださいね(^ ^) (2017年9月15日 3時) (レス) id: 90c207956b (このIDを非表示/違反報告)
れんげ(プロフ) - なのさん» ご報告ありがとうございます!こちらの設定ミスだったようです(;_;)変更しましたのでこれで名前設定できると思います!! (2017年8月31日 1時) (レス) id: d9d80e3184 (このIDを非表示/違反報告)
なの - 名前設定したのに主人公ってなるのですが、どーしたらいーですか? (2017年8月30日 18時) (レス) id: b5e5fd56f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れんげ | 作成日時:2017年8月26日 23時