【木ノ瀬梓】ふりむいて木ノ瀬【Starry☆Sky】 (ページ2)

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ストーリー 1 ページ2

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿.......6/1

未来はすでに始まっている。

誰かが言った。
そんな何気ない言葉を思い出した。

あれはちょうど1年前。

星月学園に入学して、
最初の夏の日の出来事だった＿＿。

月子「ふー.....落ち着いて深呼吸。
心を無にして、的を見据える.....

よし！」

＿＿＿＿.....

夜久「何回やっても命中しない。
何がいけないんだろう.....」

あの頃の私には見えていなかった。

初心者ながら、
高校入学と共に弓道部に入部した。

男の子達に混ざって、
無我夢中で練習したけれど、
結果はなかなかついてこなかった。

初めて出場したインターハイ予選でも
ボロ負け。

結果が出ない日々に、
私は焦っていた。

早く上手になりたい。

その一心で、
部活がない日も1人で自主練に励んでいた。

夜久「もう一度！
2人に言われた言葉をしっかり思い出して」

自分を奮い立たせるように、
深呼吸をひとつ。

弓を構えると、
私はそっと目を閉じた。

？？「正面にて取懸け、手の内を整え、
物見を定める。
徐々に弓を押し開き、左斜めに打ち上げる。」

？？「中心を射ぬく光の筋を思い描けたなら、
心を解き放つように＿＿」

私は瞳を開けると正面の的を見据えて弓を引く。

＿＿＿＿＿.....パン！

夜久「.....やった！命中！
.....あ、また声出しちゃった。

弓を引いてる時に声を出すのは厳禁。
基本中の基本だって教わったばかりなのに」

頼りになる同級生の顔を思い出し、
私は思わず苦笑い。

夜久「でも、先輩は自主練中は
大目に見るよって言ってくれたし…
大丈夫かな？」

優しい先輩の顔を思い出しながら、
私はもう一度、的に向かって弓を構えた。