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「…いってきます」
土曜日の早朝
寝ているAを起こさないように、静かに家を抜け出した
向かう場所は……
『両親』のもと。
・
「久しぶり」
1年ぶりに訪れた『両親』は少し古びた様子
それもそっか、ここには…俺しか来ないんだから。
5年前に突然の事故で亡くなった両親に会うのはコレで何度目だろう
覚えてないほど、高校時代はよくここに来てた
なにかあるたびに来てたことを、きっと誰も知らないだろう。
近所の花屋で買った花束を活けてやると華やかになった気がして両親も笑ってるようだった
『両親』のまえにしゃがみ込んで、両手を合わせて
1年間を振り返る
Aと結婚すること
会社の部下の話
近所のおばさんの好み
作れるようになった料理
久しぶりに会った友人
……智くんの、はなし。
毎年、ずっと欠かさず話してたんだ
高校卒業して何の音沙汰もなかったけれど、この日だけは、この時だけは、忘れてたものを掘り起こすように、その封印を解くかのように__。
「……また、来年。今度はAと二人で来るよ」
そう言って立ち上がった直後、頬にあたる冷たい感触
上を見上げればさっきまで快晴だったはずの空は一瞬にして曇天に変わってた
ぽたぽたと次第に雫が大きくなって
最終的にはザーザーと大雨
まさにバケツをひっくり返したような雨。
そのまま雨にうたれていてもいい気分だったけど
風邪引くのは嫌だったから、雨宿りできそうなところまでダッシュ。
「………しょうくん？」
これは
必然なのか、偶然なのか
運命なのか、悪戯なのか
神様はいつだって
「………さとし、く…」
意地悪だ。
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えりな - 彼女がとても嫌な女なら『さっさと別れろ！！』って思うけど、めっちゃ良い人だからこのまま彼女と幸せになってほしいなって思ってしまう。彼女めっちゃ健気でなんか翔くんに対してイライラしてしまうわ。(翔担だけど) (2016年11月8日 14時) (
レス) id: 5b5b5a3f48 (このIDを非表示/違反報告)
りんね(プロフ) - 綾猫さん» 綾猫さん、ありがとうございます！ (2015年7月17日 20時) (レス) id: b8faa09a0f (このIDを非表示/違反報告)
綾猫 - とても面白いです。頑張って続き書いてください (2015年7月12日 6時) (レス) id: 2c56ff5eff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りんね
| 作成日時：2015年6月11日 20時
