【kn×syp】歪んだ愛に溺れる【wrwrd!】

なな ページ7

、




「…は？何言ってるの？さっき会ったばっかりだよ？」

なんで、と言いたげな顔をしたショッピくんの手が混乱からか緩まったので振り払って距離をとる。

酔った勢い？

なわけない。

わたしは人前でお酒を飲んだりこそしないが自他共に認めるザルだ。

ロックでも平気だし、強いお酒も家にいくつか置いてる。

だから、軽くしか飲んでない今日はほろ酔い程度

断じて勢いにのって醜態を晒したりはしてない

「…妄想型ヤンデレ、」

自分でも無意識のうちにボソッと呟いたのは昔、ヤンデレにハマった親友に語られたときに覚えさせられた歪な愛の話に出てきたものだった。

片想いの相手が自分と両想いである、という妄想と現実の区別がつかなくなった人に使われる言葉

ずっと距離を保ち、一向に顔を上げないわたしにしびれを切らせたのか、ショッピくんがこっちに近付いてくる。

「なんや、Aはおれのこと遊んどったんか？」

ハイライトの無い目に恐怖を覚える

あのとき、親友はなんと言ってた？

ヤンデレに捕まりそうなときは？

対処法は？

必死に細過ぎる記憶の糸を辿る。

『A、いい？』

『ヤンデレに捕まりそうになったときは』







『絶対に逃げて。振り返ったら命はない』

はち→←ろく

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す