【悪霊】 ページ27
kn side
今何時だ？そんな疑問とともに開かれる瞼がやけに重たく感じる。
窓の外を見るとすっかり夜になってしまっていた。身体は思ったよりも軽く感じた。
一体何が起こったのかどうしてしまったのか考えても考えても答えは出なかった。
「…腹が減ったなぁ…」
ムクッと身体を起こし、部屋から出る。部屋の前にはトレーが置かれていた。しかし、何故か空っぽの食器が上に乗っていた。
誰か運んでくる途中に食ったのか？と思いながらトレーを持ちあげる。
シーンと静まり返った廊下に不気味さを覚え、少し小走りに食堂へ向かう。
何かないかとチェストを漁っていると後ろに気配を感じた。
「誰や？」
後ろを振り返ると誰も居ない。
？？「…俺だよ、俺」
しかし、どこからか声がした。再びチェストに目をやるとチェストの上にしゃがみこむ男が居た。
「おおぉ！？」
驚いたと同時にそれが見知らぬ人物だという事に身構える。
？？「…そう警戒すんなよ。あ、あと部屋の前に置いてた飯食った。久しぶりの飯は美味かったよ。」
「なんやお前。誰や。」
？？「んーそうだな。お前に乗り移った悪霊とでも言っとこうか。」
男はクスクス笑いながら足を組んだ。
「悪霊？」
？？「そ。俺はお前の負の感情から生まれた……まぁこれは冗談だが、お前に協力してやってもいんだぞ？」
「協力なんて必要ないな。」
？？「俺はいつだってアイツらを殺せるんだぜ？」
その一言を聞いた途端、反射的にその男の胸ぐらを掴みあげる。
？？「そうピリピリすんなって。俺の願いを叶えてくれたらお前の身体からは居なくなると約束するさ。」
「…なんだ。」
？？「…ヤツを殺せ。」
「ヤツ？」
？？「この世界のボスさ。エンダードラゴンとは別にいる俺達を化け物に変えた張本人。俺らにとっては非常に厄介なヤツだ。そいつさえ死ねば俺は自由になれる。」
「どうやって倒す？」
？？「それはお前らが導き出せ。」
「…じゃあ交換条件や。その約束を守る代わりに俺の身体で好き放題するのはやめろ。」
「…絶対にアイツらには手を出すな。」
？？「なんだ、そんなことか。まぁ良いだろう自由になるためだ。」
「…自由になってどうする？」
？？「…俺は元々人間だ。人間に戻るだけさ。」
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みーたむ(プロフ) - めんつゆさん» いえいえ！次の更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年9月28日 23時) (
レス) id: eb95377d83 (このIDを非表示/違反報告)
めんつゆ(プロフ) - みーたむさん» 読んでいただきありがとうございます！本当ですね...自分いつも「うる覚え」って言っちゃってるので間違えちゃいました…ご指摘ありがとうございます！ (2020年9月28日 17時) (レス) id: 19818bbb1b (このIDを非表示/違反報告)
みーたむ(プロフ) - いつも楽しく見てます！ただ誤字が気になったのでコメントしました。突然の来客の話のところで「うる覚え」と書かれているんですが正しくは「うろ覚え」だと思います。 (2020年9月28日 8時) (レス) id: eb95377d83 (このIDを非表示/違反報告)
めんつゆ(プロフ) - ゆきなさん» そうですそうです...! (2020年8月29日 14時) (レス) id: 19818bbb1b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 痣とかの事かな？tn氏が言いたいのは (2020年8月24日 6時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めんつゆ | 作成日時：2020年7月19日 16時
