【二重】 ページ25
「……は？」
一瞬何の事か分からなかった。目の前にいるのは間違えなくシッマ。そのシッマが俺を殺すって言ったのか…？
「…シッマ何言ってんねん。お前何があったんや。」
kn「…何もないわ。そのまんまの意味やで？」
ニコニコと笑うシッマにゾワッと鳥肌が立つ。ゆらゆらとこちらに近付いてくる。
動く事が何故か出来なかった。胸ぐらを掴まれ、覆い被さる様に馬乗りになった。
kn「…コイツが何を考えてんのか知らんけどお前らにうんざりしてる様やったから俺が手伝ってやる事にしたんや。」
「なっ…何を言うとんや！降りろ！」
kn「はっ、素直に降りると思うかばーか！」
コイツ完全にいかれてる。でもさっき俺が手伝ってやるって言ったよな？誰かに身体乗っ取られたんか？でもそんな事が起き…いや、起きてもおかしくないか。この世界なら。
kn「？…どうした、怖気付いたか？」
ぱたりと抵抗する力を止めると頭に？を浮かべながらそう聞かれた。
少しの油断、少しの狙い目。今しかないと思い目の前の奴に向かって拳を振りかざす。
拳が顔面に直撃するとやっと開放された身体。すぐに隠し持っていた剣を持ち、警戒態勢をとる。
kn「…ｶｯ…まだまだ元気やんけ。心配して損したわ。」
「お前…はよ目覚ませや。」
kn「目覚ますも何も無いわ。」
そう言うとまた殴りかかってきた。しかし、目の前でその拳はもう片方の腕によって押さえつけられた。
ゼェゼェと息を切らすシッマの顔をよく見ると目の色が片方だけ元に戻っていた。
kn「…ﾊｧ…うぐ…いいか？ゾム。よく聞け、この事は誰にも言うな。」
スーッと両目ともいつもの水色に戻り、力の入った拳が脱力する。
「シッマ…？」
kn「すまんな、迷惑かけたわ。」
するとシッマはフラフラと足取りのおぼつかないままベッドに倒れ込む。肩で荒々しく呼吸をし苦しそうな表情を腕で覆い隠す。
「…シッマお前大丈夫なんか？」
kn「…さぁな。今はちょっと休ませてくれ。」
俺は何も言わずに外に出た。黙っててくれとは言われたもののまたあんな風に豹変したらどうするつもりや…まぁ、下手に言うて混乱させる訳にもいかんしこれはシッマを要監視って事やな。
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みーたむ(プロフ) - めんつゆさん» いえいえ！次の更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年9月28日 23時) (
レス) id: eb95377d83 (このIDを非表示/違反報告)
めんつゆ(プロフ) - みーたむさん» 読んでいただきありがとうございます！本当ですね...自分いつも「うる覚え」って言っちゃってるので間違えちゃいました…ご指摘ありがとうございます！ (2020年9月28日 17時) (レス) id: 19818bbb1b (このIDを非表示/違反報告)
みーたむ(プロフ) - いつも楽しく見てます！ただ誤字が気になったのでコメントしました。突然の来客の話のところで「うる覚え」と書かれているんですが正しくは「うろ覚え」だと思います。 (2020年9月28日 8時) (レス) id: eb95377d83 (このIDを非表示/違反報告)
めんつゆ(プロフ) - ゆきなさん» そうですそうです...! (2020年8月29日 14時) (レス) id: 19818bbb1b (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 痣とかの事かな？tn氏が言いたいのは (2020年8月24日 6時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めんつゆ | 作成日時：2020年7月19日 16時
