【捜索】 ページ38
tn side
Aさんを探し始め、だいぶ遠くまで来た。探索に来ていた洞窟の中を覗いてみた。
しかし、誰も居ない。
ht「ここに居たんだね。」
「え？」
いきなりひとらんがそう呟く。人の陰どころか人の気配すらもない洞窟に向かって何言ってんだと思った。
ht「ほら、ここ。洞窟から出てすぐの土の所に足跡があるでしょ？」
「あぁ…あるけどなんでAさんのやと？」
ht「あっちに続いてるから。」
ひとらんは俺達の拠点とは真逆の方向を指差す。下を見ると確かに足跡が続いていた。
gr「奥に行ったのか…」
os「1人で？そんな行動力ある様には見えなかったけどなぁ…」
ht「1人で抱え込む人だからこその行動だと思うよ。」
gr「そうだな…早く見つけないとあっという間に昼は過ぎる。」
するとグルッペンは足跡の続く奥へと足を運び、それに続々と他のメンバーも続いた。
しばらくして森を抜けた。抜けた先には横に広がる渓谷、その先には広大な草原が目に飛び込んできた。
渓谷を見回していると不自然に反対側に続く橋を見つけた。
「あそこ渡ったんか…」
gr「こんな危険な道を…」
みんな各々慎重にその橋を渡る。下に水源等はなく落ちたら即死といった所だろうか。こんな危険な道を1人で通ったなんて…
渡り終えた後、足跡を確認するも森の中より土がしっかりしているためかはっきりとは分からなかった。
shp「広いんで手分けしますか？」
後ろの方に居たショッピくんが口を開いた。
shp「目印建てて集合場所決めていれば迷う事もないですしこの広い草原をまとまって探すのは時間の無駄かと。」
「あ〜…確かにショッピくんの言う通りやな…2人ぐらいのペアにはなれるか。」
俺達は各々2人組のペアを作る。
トントン、グルッペン
大先生、シャオロン
オスマン、ひとらん
兄さん、神
ゾム、エミさん
ショッピくん、チーノ
「じゃあ俺達はあっちの牛の群れの方探してくるわ。」
shp「ワイ達はあっちの木がいっぱいあるとこ行ってみます。」
ut「シャオちゃんどこ行く？2人っきりだね！」
sha「きっしょ近寄んな。」
zm「エミさんあっちやー！」
em「ま、待ってください！」
os「わぁ！みて、ひとらん！可愛いお花があるよ！」
ht「お花より先に探すの。」
ni「俺達は渓谷の近くを見て回るよ。」
そう言って各自が捜索へと出かけた。
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作者名：めんつゆ | 作成日時：2020年2月17日 1時
