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蓮「おい、こっち見ろって」
よそ見をし続けていると流石に痺れを切らしたのか
目黒蓮は私の顎を片手で掴んで無理やり自分の方に向けさせた
私より遥かに身長が高いのに、私に合わせようと少し屈んでくれているせいで
普通より近くに目黒蓮の顔があった
蓮「蓮って呼んでほしい」
さっきまで少しふざけていたのにひどく真面目なテンションで目黒蓮は言った
告白の時と同じ真っ直ぐな瞳で
蓮「ちゃんと呼んでくれるまで帰らせねぇよ？」
「ちょっと、それは卑怯でしょ？」
蓮「いいから！ただ呼ぶだけだろ？」
目黒蓮はなぜか得意げに私が蓮と名前を呼ぶのを待っていた
これは冗談抜きで本当に帰らせない気だ
頑固な目黒蓮のことだ、大いに考えられる
「(目黒)、、、蓮っ、、、」
蓮「目黒はいらねぇのに」
やっぱりいきなり呼び捨てはハードルが高すぎる
蓮と呼ぶ前に小さく目黒が付いてしまった
情景反射のように
少し不服そうだったが、流石に折れてくれたのか
目黒蓮は私の顎を掴んでいた手を離し、帰り道に向かってまた歩き始めた
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作者名：紫陽花
| 作成日時：2020年9月27日 23時
