宿儺が愛した女性【呪術廻戦】

二十八 ページ30

Aside

「え……どちら様？」
「ｹﾋｯ」
「けひ…？」

笑い方独特…

え、待って？
何でこの人私の名前知ってるの？
ストーカー、とか？
通報した方いいのかな？

「えっと、お名前は…？」
「…両面宿儺だ」
「すくな？」

先程の光景がフラッシュバックする。


＿＿ｽｸﾅｧｧｧ!!!
＿＿何が少ないんですか？！
＿＿ﾖｺｾｪｪｪ!!!
＿＿何も持ってないです！！


すくなって少ないじゃなくて、両面宿儺さんのことだったのか。
「さっきの女の人が捜してましたよ！多分幽霊ですけど…」
「……何の話をしている？」
「………え？」

あの女の人知り合いじゃないのかな？


「お前、名前は？」
「A…ですけど……」

おずおずと答える。
すると、目を輝かせて
「前世と同じなのか！」と言い放った。

前世？
どういうこと？

「呼びやすいな。A、何故それを黙って…いた…の………」

言葉の最後を言わずに俯いてしまった宿儺さん。
気を失った様に見えたけど、大丈夫かな？

「あの、大丈夫ですか……？」
「お、戻った」

がばっと顔を上げた宿儺さん。
顔中の刺青が消えていた。
しかも、口調も違う様な……

「ああ！Aサン！」
「えっと、宿儺さん？どうしました？」
「俺、虎杖悠仁って言うんだ。びっくりしたよな、宿儺がごめんなぁぁー！」
そう言って顔の前で手を合わせた虎杖さん。


二重人格なのかな？
患ってる系だったりする人？

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