ココア：桃 (ページ10)

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目を開けると、カーテンの隙間から差し込んでいる光が眩しくて

久しぶりの晴れた日だな、って大きく背伸びをした。

あ、そうだ

小瀧さんに昨日のお礼しなきゃ、

そう思った私は

するりと小瀧さんの腕から抜け出して、

昨日探検してきたキッチンへと向かった。

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望『A？？
どこおるん？』

大あくびをしながらリビングにやってきた小瀧さんは、

机の上を見るなり大きく目を見開いた。

望『、、なんやこれ、？』

A 『なにって朝食です！！
昨日のお礼に、なんて作りましたけど普通のになっちゃいました』

えへ、と小瀧さんを見上げると

ふにゃって笑ってめっちゃ嬉しいって喜んでくれた。

望『俺も母ちゃんも忙しくてこんなん最近食べてないなぁ、、

ありがとうな、Aちゃん』

ふたりでいただきます、ってトーストにかぶりつく。

たったそれだけのことでも自然と笑顔になれて、

小瀧さんといればあんなに辛かった失恋だって忘れちゃうな、、。

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