├ ページ10
【過去】数年前の記憶。
──何時からだろうか。宝石に現を抜かれたのは。
宝石の奇麗さととさ麗奇の石宝
見るもの全てががて全のもる見
反転する。。るす転反
現実離れした透明さ。其れはまるで生き汚い人間との奇麗すぎる対比。
そうだ。生き汚さは人間の象徴なのだ。
そうだった。私も目の前で見てきた筈だ。
父親が悪に染まっていく姿を
──────
私の父親は
不安定な分、収入も多く、時々私や妹に美味しい物を食べさせてもらった物だ。勿論、私や妹も父親が好きだった。
──あの事故を起こすまでは。
快晴の日だっただろうか。
父親が休みを取り、私達の行きたい所に連れて行ってくれた。
「──楽しかったね！」
…今時で言うとこの妹の言葉は、“フラグ”と言うのだろうか。もう今さら悔やんでも遅いけど。
次の瞬間。
血みどろの車が突っ込んできた。
「退け！！」「殺せ！！」と、幻聴が聞こえた。
もしかすると、あれは本当に発言していたのかも知れない。
…ん…。
燃え盛る炎の中、今姿を確認したのは私と妹だけ。
──父さん？母さん？何処にいるの？
私達の尋ね人は、少し離れた場所で、
二人共、見たこと無い姿で。
「……か…母さん！！」
炎の近くでこと切れていたのは私達の母親だった。
──銃で心臓を一発。幼子の私達には見るに耐えない姿であった。
涙は出てこなかった。何故か？其れは…。
父親の周りを囲む見たことの無い男達の姿があったからだ。
「……」
何も言えない。私達は二人共、難いの良い大人達に立ち竦んでしまった。そんな中、父親が口を開いた。
其れが汚いと言うことは幼い私達でも分かった。
「頼む…もう」
あんたらに忠誠を誓うから…。
もう死にたくないのだ…!
なら着いてこいと言わんばかりに、土下座していた父親を立たせ、自身の新たな車に連れていく男達。
すると、私達の存在に気が付いたのか、男達が私達を一瞥し、宝石を一つ投げ捨てた。
「これ…本物？」
「済まないね。君らの父親。頂くよ。ごめんね。」
優しかった。父親よりも。
私達は残された宝石を見詰める。
嗚呼、何て清らかで澄んでいるのだろうか。
その時だ。宝石に現を抜かれたのは。
あの後、祖父祖母の家で私達は育った。
其れが、幼き日の記憶。
私と宝石の話だ。
めっちゃ重くなった…。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
のう?募集企画のニート兄さん(プロフ) - くりーむそーだーさん» おはようございます。返信遅れて申し訳ないです。ありがとうございます！是非お願いします。 (2022年8月18日 7時) (
レス) id: 05522a2d96 (このIDを非表示/違反報告)
くりーむそーだー(プロフ) - 今晩は。結城ナオトで参加しているくりーむそーだーです。ぜひナツキさんと関係を結ばせていただきたくてお邪魔しました。 (2022年8月18日 0時) (レス) @page29 id: 891a7b78f8 (このIDを非表示/違反報告)
のう?募集企画のニート兄さん(プロフ) - あしゅ(^^)さん» ありがとうございます！是非お願いします！ (2022年7月21日 7時) (レス) id: 05522a2d96 (このIDを非表示/違反報告)
あしゅ(^^)(プロフ) - コメント失礼します。「終末戦記」にて、待雪シロで参加しているあしゅです。よろしければ関係を結んでもらえませんか？ご検討よろしくお願いします (2022年7月20日 21時) (レス) id: 1b2019eb8a (このIDを非表示/違反報告)
こゆんちゃん(プロフ) - のうさん» ありがとうございます！それでは、のう様のボードにお邪魔させていただきますね！ (2022年7月9日 14時) (レス) id: 56b97daa9a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：のう⚁募集企画のニート兄さん | 作者ホームページ：なし
作成日時：2022年6月24日 19時
