♯0.4 水族館 ページ4
.
REN side
『うわ〜魚大きい!!!』
目の前で泳ぐ魚たちを見て子どものように騒ぐ岩本。
その姿が何とも可愛かった。
「岩本、あのさ。
ペンギン一緒に見に行かない??」
後ろ姿にそう声をかければ、こっちを向いて
「いいよ」と返ってくる。
康二とさっちゃんに一言だけ伝え
ペンギンのふれあい広場へと向かう。
『この子、なんか目黒くんみたい!笑』
ペンギンと俺を交互に見てはニコニコしてる。
どうやら俺に似たペンギンがいるらしい。
「え〜似てないよ笑」
『この穏やかな感じとか、目黒くんそっくりだよ!!』
「そしたらこれは岩本そっくり笑」
この子といると、何だろ…
作った自分の姿じゃなくていい。
ありのままでいいんだって思えるんだよね。
「ふふっ。岩本って表情コロコロ変わるから
ほんと見てて飽きない笑」
『なにそれ笑
目黒くんだっていろんな表情見せてくれるから
一緒にいて楽しいよ☺️』
もし、今この溜めてた想いを伝えたら
どうなるんだろうか。
これまでのように話せなくなるんじゃないか。
いろいろ自分の中で葛藤していた。
明らかに今考えることでもないんだけど。
『目黒くんどうしたの?』
そんな俺を心配そうな顔で見る岩本。
「んーん、なんでもない。
あ、2人でオソロいのペンギン買わない?🐧」
『え!!オソロい!!!買お!!!』
ほら、また俺が見たことのない表情をする。
そんな姿がたまらなく可愛くて
「もう、可愛すぎるから…⸝⸝⸝」
『…っ⸝⸝⸝』
君の温もりを確かめるようにそっと抱きしめた____,
281人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まぅむ 。 | 作成日時:2022年11月9日 1時