10。 ページ10
電車に乗るとそこそこ人が居た
彼女を座らせて僕がその前に立つとありがとうと口パクで伝えてくるからどういたしましてと口パクで伝える
3駅ほど過ぎた時裾に違和感があり下を向くと
『…よしくん。』
Aちゃんが小声で僕を呼び手を差し出してくる
両手でつり革を持ってたのを片手だけにして彼女と手を繋ぐと満足気にこちらを見て笑った
近くのおばあちゃんに微笑ましい目で見られすこし照れくさくなってしまう
『着いた〜！』
僕らは今和歌山まで海を見に来ている
少し時期がズレていて全く人が居ない
砂浜に座り海を眺めていた
「なぁ、こじけんには言ってるん？」
『付き合ってること？』
「そうそう、僕は言っていいのか分からんくていえてないんやけど、」
『言ってないなぁ、』
「半年は経ってるし、はよ言わなあかんな」
ん〜、と唸りながら彼女は僕の肩に頭を乗せてくる
『…私はこの秘密の関係〜みたいなのもうちょっと楽しみたいなぁ、なんて』
「Aちゃんはそういうスリルのある恋の方が好みなん？」
笑いながらそう聞くと、彼女は違うよと一言
『よしくんと、色んな恋してみたい』
『ただそれだけよ』
僕達しかいない砂浜に響く波の音
香る潮の匂い
君の体温
少し恥ずかしいのか僕とは目を合わさないけど
心做しか嬉しそうに、照れくさそうに微笑みながら海を見つめる
「Aちゃん、ほんまにかわいいなぁ」
『…んふふ』
「そんな可愛いこと言われたら、正門はこじけんにまだ言えんくなります。」
『別に言ってもいいんよ？』
「正門もAちゃんと色んな恋したいねん、こじけんにはもうちょいしたら…やね？」
嬉しそうに口を噤む彼女に僕は触れるだけのキスをした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 203人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おもち(プロフ) - ぽやさん» 正門担の方にそう言って頂けるとすごく励みになります、ありがとうございます！ (7月25日 17時) (
レス) @page6 id: 97c6b5138c (このIDを非表示/違反報告)
ぽや - 当方正門担ですがめちゃくちゃ文章が正門くんです、！（語彙力なくてすみません><）おもちさんの作品全て面白いのでこれからも更新頑張ってください！ (7月25日 14時) (レス) id: abd48ed021 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おもち | 作成日時：2023年7月23日 2時
