開けましたおめでとうございます、その5 ページ29
そんな彼女に向けて、私と昴さんは「いえいえ」と言葉を返した。
取りあえず、私もコナン君も昴さんもこの体制はキツいのでコナン君を地面に下ろす。
駆け寄ってきた蘭ちゃんは、しゃがんでコナン君にぺこりと頭を下げた。
「ごめんね、コナン君!いなくなったのに気付かなくって……」
「ボク大丈夫だったし気にしないで!それよりみんな待ってるんでしょ?早くいこ!」
そう言ってコナン君は蘭ちゃんの服の袖を引っ張って立ち上がらせようとする。蘭ちゃんは困ったように眉を寄せながら、笑って私たちに視線を向けた。
「ま、待ってコナン君!あの、本当にありがとうございました!」
「ありがとねAねーちゃん、昴にーちゃん!またねー!!」
「はーい、今度ははぐれないように気を付けてくださいね」
「はい、また」
二人並んで蘭ちゃんとコナン君にばいばーい、と手を振る。
さて、コナン君を無事見送ったし。私もお詣りに行こうかな
と、そこまで考えてふと思い出す。
さっきの昴さんの話しを聞いた感じ、この人まだお詣り終わってなさそうなんだよなぁ……
一緒に行きませんか?とか言われると面倒くさいな
さっさと行ってとっとと帰るか
そう決めて、昴さんに「それじゃ、また。今年もよろしくお願いします」と言おうと口を開いた。
が
「Aさんもお詣りまだですよね?よかったら一緒に行きましょうか」
そう言うが早いが右手首を掴んでぐいぐい進む昴さん。
「ぉあ、えっ、ちょ……YESすら言ってないのに手を引っ張らないでもらえますかね?!ってか疑問系ですらないんですけど!??」
「どうせ行く場所は同じですから。1人で行っても寂しいでしょう?」
「いや、私は別に……」
「寂しいですかそうですよね。じゃあ行きましょうか」
「人の話は聞きましょうか?!」
何とか手を解こうと、昴さんの手を掴んで指を掴み上げるが、これがまぁびっっっくりするほど上がんねー
おいおいおいおい、この人ゴリラかよ。全く持って剥がれる気がしねーんだけど!?
それでも諦めず、何とかしようと踠く。それを見ていた昴さんはくすくす笑い始めた。
「ふふ、頑張ってますね。もう少し頑張れば剥がれそうですよ?」
「んなこと言って全然離す気ねーでしょうが……はぁ、分かりましたよ。諦めます」
こうして結局、2人並んで初詣をしたのだった。
と言うわけで明けましたおめでとうでした!!
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糸目らぶ - 続き気になります、いつか更新されるのを楽しみにしてます。面白い! (2021年3月5日 17時) (レス) id: a7df1b26d8 (このIDを非表示/違反報告)
恋花雪(プロフ) - 初コメ失礼します!続きがとても気になる小説ですね…!いつまでも更新全裸待機してます! (2020年11月23日 18時) (レス) id: 1308cc484f (このIDを非表示/違反報告)
うたプリ大好き?(プロフ) - 続き気になっています!更新停止状態のままですが更新はされるのでしょうか? (2020年4月29日 17時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
小説ワンコ(プロフ) - とても面白いです。更新頑張ってください。 (2019年8月14日 15時) (レス) id: 14f0588910 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 続き楽しみにしてますこれからも頑張ってください!! (2019年5月15日 17時) (レス) id: 9d28606b1e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:宮野 | 作成日時:2018年5月22日 23時