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「ま、まず1つ目ね、何度も聞いたけど何で私のこと知ってたの？」
「前に会ったことがあるから」
「…ど、どこで？」
「…だからそれは後で話すって。はい、次」
「え、えっと、じゃあ二つ目！何で今日私を誘った？」
「…それも後でわかる。はい次」
「ちょっと！そうやって後回しにして答えない気でしょ！」
「ちげーよ。今の質問はこれから行く場所でわかるから今は保留！はい、もう終わりでいいか？」
「あ！ちょっとまって！後もう一個！！」
「…はあ。今度は何？」
「何で、これからも私に会いたいの？」
何度も面倒臭そうな顔を私に向けてきた佐野だけど、最後の私の質問は彼の中で一番面倒臭い類の質問だったんだと思う。思いっきり嫌な顔で見てきやがった。
「…そんなに理由がほしいわけ？」
「理由っていうか…何でだろって素朴な疑問。だって私たち友達っていうわけでもないし、こうやってまた会ったりってなんか色々しっくりこないの」
「…理由なんかないよ。オレはお前とこれで、はい、さようならってのは嫌だった。ただそれだけ」
「…何それ意味わかんない」
「オレもわかんねーけど初めてなんだよ。お前みたいな女に会ったのも、もっと知りてぇって思ったのも、女に興味持ったのも」
"興味を持った"それをどう言うつもりで佐野が言っているかはわからないけれど、なんとなく恥ずかしくなる。恋愛感情の好きがコイツにあるとは思ってなかったけれど、人として興味を持たれているなんてことも思いもしなかったため言葉に詰まった。
「…Aはさ、オレがAに興味持ったり、Aのこと好きになる可能性はないと思ってんの？」
「…恋愛感情として？」
「うん」
「んー…ないっていうより想像ができない」
「…」
「アンタが私を好きになるのも、私がアンタを好きになるのも両方想像できない」
「……何で？」
「だって、出会ったばかりでちゃんと会話したのだってつい最近で、何で興味を持たれてるのかもわからないし、アンタとそういう関係になる可能性なんて考えたこともなかったから」
「…なるほどね」
そう言って佐野は下を向いた。
それから佐野は何も言わずに未だに握っていた私の手を引きながら歩き、バイクが停めてある場所まで行くと、来た時と同じように私にヘルメットを被らせてバイクの後方を叩いて乗ることを促した。
「え、どこ行くの？」
「お前の最初の質問、答えてやる」
そう言って佐野は、バイクを走らせた。
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knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます！変換ミスしていましたね…読みづらく申し訳ございません。修正させていただきました！他も確認次第修正していきます。こんな小説にもったいないお言葉本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページなのですが、無償に ではなく 無性に ではないかなと、、、 余談ですが、お話好きなので完結まで着いていく所存です！ (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月2日 2時
