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「おい、こっちは服汚された上にクソ熱ぃもんぶっかけられて火傷してんだよ。クリーニング代だけで済まされるわけねぇだろ！？あぁ！？」
恐らく、どこかしらの注文の品であるコーヒーをきっと店員さんはこの厳ついお兄さんにぶつかってかけてしまったんだと思う。怒る気持ちもわかるしお兄さんのリアクション的には別に仕方のないことだとは思うけど…ガッとその店員さんの胸ぐらを掴んだところで私の足は勝手に動いて気づいたらお兄さんの腕を掴んでいた。高校生ぐらいだろうか？体も大きくて腕も太い。私が掴んだところでビクりともしなかったお兄さんは、ゆっくり私に視線を向けると整った眉を引き攣らせて「何だてめぇは」と呟いた。
「……謝ってるじゃないですか」
「あ？」
「…っだから、店員さん…謝ってるじゃないですか」
自分でも情けないほど掴んだ腕も声も震えてるのがわかる。だけど私よりもガタガタと震えて涙を堪えてる彼女の姿を見たら黙ってはいられない。
「…お洋服を汚されたからと言って、女性の胸ぐらを掴む理由にはなりません！」
四方八方から突き刺さる色んな視線を感じつつ、目の前で私よりも遥かにでかい厳ついこのお兄さんからの視線にも怯みそうになるけれど負けじと言い返した。
すると彼は掴んでいた彼女の胸ぐらを離すと今度は私に向き直った。
「なんなんだよ、てめぇはよ。部外者がしゃしゃり出てくんじゃねぇよ！！」
「っ私も、今ここには"お客さん"としてきてます！食事の場をあなたに邪魔されてるんです！なので部外者ではありません！」
「あ？何言ってんだ？？」
「こんなところで大声出して…はっきり言って迷惑です！文句があるならお店の責任者の方と別の場所で話してください！！！」
「…おい、クソガキ…。ふざけたこと抜かしてんじゃねぇぞ」
私の言葉にハッキリとさっきよりもお兄さんは怒りを露わにした表情になった。そして今度は私に手を伸ばしかけた。が、後ろから伸ばされた手がお兄さんの手をがっしり掴んだことによってお兄さんの手は止まった。
「テメェは誰に向かって口聞いてんだよ。そんでAも何やってんだ」
「……佐野…」
「ちょこまかしてんじゃねーよ」
血管が今にもブチギレそうな表情のお兄さんよりニッコリ笑ってはいるけれど目の色を完全に失ってそう言った佐野が、このお兄さんよりも何よりも1番怖かった。
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knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます！変換ミスしていましたね…読みづらく申し訳ございません。修正させていただきました！他も確認次第修正していきます。こんな小説にもったいないお言葉本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページなのですが、無償に ではなく 無性に ではないかなと、、、 余談ですが、お話好きなので完結まで着いていく所存です！ (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月2日 2時
