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「お前よく食べるな…」
「アンタがお子様ランチなんか頼むからじゃん。ていうか、佐野こそそれでよく足りるなって思う」
「オレはこの旗さえあれば量はどうでもいい」
変わり者だとはなんとなく気づいていたが、佐野は私の予想を超える変わり者だった。先程佐野が注文した後さすがにお子様ランチでは満たされない私は追加で2品ほど注文した。あっという間に私たちの前には彼の念願のお子様ランチをはじめとする料理たちが運ばれてきた。
「…前オレんちで飯食った時も思ったけど美味そうに食うよな」
「だって美味いもん」
「A、ツンケンしてるけど食ってる時は可愛いよな」
「はいはい、どうせ私は食ってる時しか可愛くな、……え？」
「うん、食ってるときだけ可愛い」
「っ」
お子様ランチのデザートを頬張りスプーンを咥えたまま佐野はそういった。いきなりの発言に咀嚼中のハンバーグが喉に詰まりむせ返してしまう。な、な、なんだこいつは！
「ゲホッゲホっ！…ちょっと、からかうのやめてよ！しかも食ってるときだけかよ！」
「別にからかってねーし、本音だし」
「どこが本音よ！！もう、そう言うこと言わないで！」
「そう言うことって？」
「だから！か、可愛いとか…そういうの……」
「ハハッ。照れてんじゃん！Aってすぐ照れるよな」
私の反応を見て佐野は楽しんでいるようだった。こいつはこういうことをサラッという。未だかつて「可愛い」と男子に言われたことはない。だからこいつがからかい半分で言ってることはすぐにわかった。…間に受けるな間に受けるな。間に受けたらこいつの思うツボだ。無視無視無視
「……ところでここの支払いって佐野の奢り？割り勘？」
「図々しい奴だな、こんだけ頼んでおいて」
「だから聞いてんの。佐野の奢りならもうちょっと注文しようかと」
「奢ってやってもいいかと思ってたけど、破産させられそうだからやっぱ割り勘で」
「なんだーケチ」
「100歩譲って割り勘だって言ってやってんだからありがたく思えよ。てか奢られるつもりだったんならそれなりの量で我慢しとくもんだぞ普通は」
「全てはお子様ランチを頼んだアンタが悪い」
「おい、オレのお子様ランチにケチつけんな！」
「しょうがないじゃん。あの量じゃ満足できないんだから」
「そんだけ食べてれば十分だろ」
若干引いた目でお子様ランチと追加で頼んだハンバーグとフライドポテトを食べる私を見て佐野は呆れたように言った。
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knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます！変換ミスしていましたね…読みづらく申し訳ございません。修正させていただきました！他も確認次第修正していきます。こんな小説にもったいないお言葉本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページなのですが、無償に ではなく 無性に ではないかなと、、、 余談ですが、お話好きなので完結まで着いていく所存です！ (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月2日 2時
