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随分間抜けな声が出た。慌てふためく私の言葉を遮って佐野ははっきり"デート"という言葉を使ってエリカの言葉を肯定した。「ほら！やっぱデートだったじゃん！」と興奮気味にパフェのスプーンを振り回し言うエリカ、やれやれと言った表情の辮髪のヤンキー君、マジで？と驚き顔が隠せない三ツ谷くん、そして…なぜかドヤ顔で私の肩に腕を回して「楽しみにしとけ」と言う佐野。…勘弁してほしい。
"デート"と言う言葉を使われると急激に佐野を男として意識してしまう。知り合ったばかりの彼は友達でも意中の相手でもなく、ピンチのところを助けてくれた恩人であり、とてもデートする相手として考えるとピンと来ないものがあった。しかも昨日彼氏と別れたばかりの私がこんなにもすぐに他の男の子とデートするというのも何だか気が引けた。誰に気を使ってるわけでもないけど、デートという言葉は思春期真っ只中の私の心に強く引っ掛かり中々取れない。
「…佐野、やっぱ中止でもいい？」
「は？何で？」
「いや、別に理由はないけど…」
「何？理由なく断ってるわけ？」
「A、どうしたのよ急に」
「いや、えっと、なんか…急に乗り気しなくなって」
そういって佐野の顔を見れば面白いくらいに見る見るうちに不機嫌になっていった。
「おいマイキー。暴れんなら外にしろよー」
「……うるせぇよケンちん。暴れねぇよ」
「だったらそんな顔してAさん睨んでんじゃねーよ」
「お前も黙れ三ツ谷。オレは元々こういう顔なんだよ」
怒ってる。非常に怒ってらっしゃる。
私のデート拒否に佐野は、眉間に深い皺を作り鋭い目つきで私を睨んだ。ただ怒るだけならまだしも簡単に人を殺してしまいそうな殺気に満ち溢れたオーラを全身から一瞬で醸し出せる彼はすごいと思う。その顔をみて「怖っ」と思うけど、この人とデートだと思うとそちらの方が恐ろしいのでグッと堪えた。
「…土曜日10時にお前んち」
「…え？」
「だから！土曜は10時にお前んちだ！」
「あ、あの佐野さん？話聞いてました？」
「うるせぇ。お前に拒否権なんかねーんだよ」
私の座っていたソファの背もたれ、ちょうど私の顔の横にドンッと店内に響き渡りそうなくらい大きな音を立てながら私に壁ドンした彼は、目ん玉ひん剥くくらいに見開きながら言う。
「逃げたら、渋谷区内バイクで引きずり回してやる」
「ひっ！…は、はい……」
女に言う脅し文句にしては厳つすぎる。
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knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます！変換ミスしていましたね…読みづらく申し訳ございません。修正させていただきました！他も確認次第修正していきます。こんな小説にもったいないお言葉本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページなのですが、無償に ではなく 無性に ではないかなと、、、 余談ですが、お話好きなので完結まで着いていく所存です！ (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月2日 2時
