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あの倉庫を三ツ谷くんと佐野と３人で出てからは三ツ谷くんにこっぴどく怒られた。大きく息を吸った彼が、一息で「何でもっと周りを頼らないんだ」とか「オレ達が来なかったらどうなってたと思ってるんだ」とかそんなことをひたすらに私にお説教してきた。その姿はまるでお兄ちゃんと言うよりもお母さんだった。私はそんな彼女、あ、いや彼に頭をあげることはできずただひたすらに「ごめんなさい」を繰り返したが、勢いが全く止まる様子のない三ツ谷君を止めてくれたのは佐野だった。
「もういいじゃん三ツ谷。終わったことだし、Aも反省してることだし」
「…いやでも」
「そんな言わなくてもAもわかってるよ。な、A」
「はい。とても反省してます。ごめんなさい三ツ谷くん。それに…佐野も…。巻き込んで怪我もさせて…」
「別にオレが言ってんのはそういうことじゃねーって！巻き込まれたなんて思ってねーし、こんな怪我どうってことねーし、そこは気にしなくていいけどさ」
「そうそう！オレも三ツ谷もお前助けたかっただけだって言ってんじゃん。もう気にすんなよ」
そう笑って言った佐野の一言でその場はお開きとなった。三ツ谷君の家の方面と私と佐野の家の方面は逆方向だった。ちょうど二手に分かれる道のところで三ツ谷くんは「じゃあまた明日学校で」そう言った。あんなに怪我をしている三ツ谷くんをそのまま返す訳には行かないと思った私は病院に行こうと何度も声を掛けたが「こんなの日常茶飯事だから」とやんわり断られた。そう言う問題ではないと思うのだけれど…。
暴走族の彼らにとって喧嘩をするのは至極当たり前のことであり、何より楽しいことらしい。私の毎日のルーティンは、学校から家に帰ってきて、宿題やってご飯食べてお風呂入ってテレビ見てエリカと電話して寝る。そんなありきたりなものだけれど、彼らにとってその中の一部が喧嘩ってだけ。彼らの生活の一部には喧嘩がある。ただそれだけだった。だとするならば普段から喧嘩して骨を折ったりなんだりとしているかもしれないと考えると余計心配である。一度折れた骨というものはそう簡単にはくっつかないらしい。彼が過去に骨を折ったことがあるかどうかはわからないけど、あんなに殴る蹴るをされた後だ。しっかり病院に行って欲しかった。けれどしつこく病院に促す私と頑なに断る三ツ谷くん。私に負けず劣らず頑固な三ツ谷くんは何度言っても結局行ってはくれずそのまま帰って行った。
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knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます！変換ミスしていましたね…読みづらく申し訳ございません。修正させていただきました！他も確認次第修正していきます。こんな小説にもったいないお言葉本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページなのですが、無償に ではなく 無性に ではないかなと、、、 余談ですが、お話好きなので完結まで着いていく所存です！ (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月2日 2時
