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言ってはいけない一言を言ったと思った。
私がその一言を言ったせいでこれから佐野と駿と、その取り巻きたちの大戦争が始まる。三ツ谷くんはボロボロだ。私は戦闘能力なんて0以下だ。
実質佐野1人VS駿＋1,2,3…あー何人いるかわからないけどその他大勢の大戦争。完全なる負け試合だと思った。
「助けて」と小さく言った私の言葉を佐野は聞き逃さなかった。思わず言ってしまった言葉に慌てて口を押さえようとしたけれど未だ背中で縛られた両手のせいでそれは叶わなかった。そんな私を他所に「うん、当たり前じゃん」なんてにっこり笑った佐野に、何であんた笑ってんのと言いたくなる。
あんたこれから殴られるんだよ。ボコボコにされるんだよ。
駿はサイコパスを遥かに超えるサイコパスだから、あんたを私たちが想像もできないくらいな目に遭わせるかもしれない。正直怖い。三ツ谷くんの倒れる姿だって未だに怖くて直視できないというのに、これから目の前で可愛らしく笑う彼が苦しそうに顔を歪ませることを想像すると怖くてたまらなかった。
「…あ、待って、佐野…やっぱり」
「うるせー、ろくでもないことしか言わねーんだからもうお前喋んな」
「っ、喋んなって…」
「初めて話した時のこと覚えてるだろ？」
「え…」
「何度も言ってんじゃん。オレがお前を助けてやる。オレが別れさせてやるって」
「っそう、だけど…」
「…何？まさかオレが負けるとでも思ってる？」
思ってる。正直思ってるよ。
だって、あんた一人でこの人数どうにかできるって思える方がおかしな話でしょ。私の不安一杯な顔を佐野は呆れたように笑って見ていた。
「そんな顔して見てんなよ」
そう言って佐野は私の頭に手を乗せた。それからその手を私の胸元まで下げると、するりとセーラー服のリボンを指で解く。え、何してんの…？という声は出ず、ぽかんとしたまま彼のその行動を黙って見ていた。佐野はそのまま解いたリボンを私の目元に当て頭の後ろでぎゅっと結ぶ。その時やっと声が出た。
「…なん、で！」
「お前は見なくていい」
「ちょっとっ、やだ！外して！」
「やだね。また割り込まれでもしたらオレ自由に動けねーもん」
もう視界は真っ暗でそう言った佐野の表情は見えなかった。だけど佐野が立ち上がったのが気配でわかる。
「オイ！！まず、Aに手出した奴から全員出てこい！！！
…ぶっ殺してやる」
佐野の怒気を含んだその声は、耳の奥までよく響いた。
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knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます！変換ミスしていましたね…読みづらく申し訳ございません。修正させていただきました！他も確認次第修正していきます。こんな小説にもったいないお言葉本当に嬉しいです。これからもよろしくお願いいたします。 (2021年8月2日 18時) (
レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 6ページなのですが、無償に ではなく 無性に ではないかなと、、、 余談ですが、お話好きなので完結まで着いていく所存です！ (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：柴咲華 | 作成日時：2021年8月2日 2時
