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「大体、私があんたに何したって言うのよ!何であんたにムカつかれなきゃなんないの!」
「ちょっと、Aさん?とりあえず落ち着い、」
「うるさい!!」
「!!!」
「…あんたは私のことを、利口なタイプだと思ったけど飛んだ身の程知らずのバカだった、残念だって言ったけど…」
「………」
「勝手に私のイメージ決めつけてそれを私に押し付けないでよ!!!」
「……ちょっ、Aさん…」
「確かに今日は助かった。あんたがいなかったら私はここに多分いなかった!だけど…」
「………」
「何を言われても、私は人を巻き込めない!巻き込みたくないの!!何度も言ってるでしょ!!」
「……おい、A…」
「自分で何とかするわよ!!あんたに言われなくても!!」
「………」
「あんたの…佐野の世話には今後一生なんないし、このムカつく顔二度と晒さないのでご心配なく!!」
「どうもお世話になりました!さようなら!」言いたいことだけを捲し立てるように言うだけ言って、私は佐野の部屋に置きっぱなしにしていた鞄を引ったくるように掴み取りその場から逃げるようにして飛び出した。最後に見た佐野の顔は、ぽかんとした何とも間抜けな表情だった。
スタスタスタ。
とにかく歩く、足早に歩く。今の私はエマちゃんの可愛らしい部屋着に、ローファー、スクールバックとなんとも不思議な格好をしていた。けれど、あんだけ啖呵を切って喚き散らかして、今更「あの…私の制服は…」なんてダサい真似できない。もうどんな格好だろうととにかく今は自分の家に帰るしかなかった。この時間に帰ったらお母さん…びっくりするだろうな。そして怒るだろうな。そんなことを想像すれば思わずため息をつきそうになるけれど、そんなことも言ってられない。
スタスタスタスタ。
とにかく少しでも早くこの家から離れられるようにと足早に歩みを進めた。
パシッ。
そんな時、突如腕を捕まれ後方に引かれた。心臓が止まりそうなくらいドキっとして、恐る恐る後ろを振り返ると
「三ツ谷、くん…」
「Aさん、歩くのはえーよ」
そこにはうっすら額に汗を浮かべた三ツ谷くんがいた。
「Aさん…これAさんの家と逆方向」
三ツ谷くんはそう言って苦笑いし、歩いてきた道の方へと指刺した。ただでさえあんな場面を彼に見せてしまったのに…………恥ずかしすぎる。
穴があったら何でもいいから入りたい気分だった。
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knnk99(プロフ) - 累さん» 累様 嬉しいコメントありがとうございます。佐野くんカッコ良すぎますよね…あんな闇を抱えた男前なんとかしてあげたくなっちゃいますよね笑 のんびり更新ですが気長にこれからもお付き合いいただけましたら幸いです。ありがとうございます! (2021年8月24日 1時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
累(プロフ) - 作品読ませて頂きました。続編はこれからですが、私もマイキー大好きなので、これからの夢主ちゃんとの絡み楽しみにしています。 (2021年8月21日 17時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます!気がつきませんでした( ; ; )修正させていただきました!教えていただき、またお読みいただきとっても嬉しいです!ありがとうございます(^ ^) (2021年8月2日 18時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 48ページ 一ヶ所名前変換が出来ていないところありました。 (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柴咲華 | 作成日時:2021年7月17日 4時