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「え!?それで結局その電話番号どうしたの?」
前の席に座る友人は座っていた椅子を私の机にぶつけるぐらいの勢いで食い入り気味に私にそう聞いた。
「どうって…一応連絡先だしそのまま放置するわけにもいかないから消してから帰ったよ」
「…信じられない。一応連絡先控えとけばよかったのに」
「冗談やめてよ。初対面だよ?」
「まあそれはそうだけど…」
「そいつが何者なのかも知らないし、正直私のことを知ってるってだけで怖いのに」
「まあ気持ちわからなくもないけど。でもいざというときに助けてくれる人は作っておいたほうがいいよ。聞いてる限りAの彼氏はサイコパス」
「ちょっと…エリカまでそんなこと言わないで。それにいつもってわけじゃないし」
「いや絶対サイコパス。普通どんな理由があったって彼女のこと殴らないし、脅し文句も言わないって。現実それで冷めたでしょ」
「んーーー…冷めたっていうか、まあ怖かったけど」
「女相手に殴るような人だよ?私も早く別れたほうがいいと思う。てか別れてほしいよ。ほら、そういうのってエスカレートするっていうし」
「でも、ほんとにたまたまかもしれないし、つい手が出ちゃったってだけで…」
「アンタは甘い!」声を張り上げて彼女が言ったところで教室はシンと静まった。「ちょっと声でかいって!」こそこそっと彼女にそう言って、突き刺さる視線の方に目を向ければ、ゴホンとわざとらしく咳払いをする教卓に立つ先生がいた。今は授業中。愛想笑いを浮かべながらちょこんと彼女と頭を下げ、再び授業が再開されたのを合図に彼女はいくらかボリュームを落として再度体を後ろに向け会話を続けた。
「ついとか咄嗟の行動だから危ないんだって!自分を理性じゃコントロールできないってことでしょ」
「……うーん…」
「A!しっかりしな。自分守るためにもちゃんと別れないと」
「……うん、わかってる」
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knnk99(プロフ) - 累さん» 累様 嬉しいコメントありがとうございます。佐野くんカッコ良すぎますよね…あんな闇を抱えた男前なんとかしてあげたくなっちゃいますよね笑 のんびり更新ですが気長にこれからもお付き合いいただけましたら幸いです。ありがとうございます! (2021年8月24日 1時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
累(プロフ) - 作品読ませて頂きました。続編はこれからですが、私もマイキー大好きなので、これからの夢主ちゃんとの絡み楽しみにしています。 (2021年8月21日 17時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます!気がつきませんでした( ; ; )修正させていただきました!教えていただき、またお読みいただきとっても嬉しいです!ありがとうございます(^ ^) (2021年8月2日 18時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 48ページ 一ヶ所名前変換が出来ていないところありました。 (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柴咲華 | 作成日時:2021年7月17日 4時