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そろそろ帰ろうかな。私がそう言ったと同時に私と三ツ谷くんの間に謎のゴングが鳴った。絶対に家まで送ると言い張る三ツ谷くんVS絶対に1人で帰ると言い張る私。「Aさん、さっきから思ってたけど頑固すぎ」「いやいや、それを言うなら三ツ谷くんの方こそ」そんな子供みたいな言い合いがその後もしばらく続いたが、私たちのその声の大きさに起きてしまった妹さんたちのおかげでなんとかヒートアップする私たちの言い合いは一時休戦となった。「こんな時間に2人を残して家を出るなんて絶対ダメ」最後に強くそういえば、三ツ谷くんは少しイラつきながらも、渋々「家に着いたら必ず連絡して」とまたまた私に強くそう言い聞かせ、私は彼のその言葉に笑顔で頷き彼の家を後にした。



帰り道、携帯に表示される何度も見た彼の名前に口元が自然に綻んだ。彼と知り合ったきっかけは私の我儘から始まったが、三ツ谷くんは思ってた以上に出来た人で、私なんかに心配や気をかけてくれてること、ただの同級生から友達のような関係になれたことそれがすごく嬉しかった。新しくできたそんな大切な友達のおかげで、彼にこれ以上の心配はかけたくない。そして私も早いところ駿としっかり話し合いで決着をつけたいと、その気持ちはぐんと高まっていった。恐怖心から駿に対してビクついて何も言えなかったが、優しかった駿も私は知っている。きっとちゃんと話せばわかってくれる。そう言い聞かせて、早速明日にでも駿と話そう。今日は避けてしまったが絶対に避けない。そう心に強く決めて、その勇気をくれた三ツ谷くんという新しくできたお友達に感謝をしながら帰っていた帰り道だった。




特に人気が少ないわけでもない。街頭もない暗い道というわけでもない。だから私はきっと彼に何度も「気をつけて」と言われたのにも関わらず油断していたんだと思う。

 

ガシっ!

「ーーーっ!!!」



突如強い力で腕を引かれ体制が崩れた。そのまま倒れるかと思い予想した強い痛みに咄嗟に目を瞑るが、その衝撃は来ず、かわりに私は誰かに寄りかかるような体制となった。けれど安心したのも束の間口元を押さえつけられ、そのまま後ろ向きに引っ張られると今度は固い冷たい壁へと強く背中を打ち付けられた。


「っ!」


突然の出来事で何が起きたか分からない。恐怖で目に涙がたまるのが分かる。滲んでぼやけた視界の中から見たそこには、感情が全く読み取れないほど無表情の駿がいた。

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設定タグ:佐野万次郎 , 東京卍リベンジャーズ , マイキー   
作品ジャンル:恋愛
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knnk99(プロフ) - 累さん» 累様 嬉しいコメントありがとうございます。佐野くんカッコ良すぎますよね…あんな闇を抱えた男前なんとかしてあげたくなっちゃいますよね笑 のんびり更新ですが気長にこれからもお付き合いいただけましたら幸いです。ありがとうございます! (2021年8月24日 1時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 作品読ませて頂きました。続編はこれからですが、私もマイキー大好きなので、これからの夢主ちゃんとの絡み楽しみにしています。 (2021年8月21日 17時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます!気がつきませんでした( ; ; )修正させていただきました!教えていただき、またお読みいただきとっても嬉しいです!ありがとうございます(^ ^) (2021年8月2日 18時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 48ページ 一ヶ所名前変換が出来ていないところありました。 (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:柴咲華 | 作成日時:2021年7月17日 4時

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