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『オレ、Aさんの為に何が出来る?』
単純に目の前にいる彼女のために何かがしたかった。
自分で言うのもなんだけど、やっぱりガキの頃から妹達の面倒を見てきたこともあってか世話焼きな性分が自分にはある。全く見知らぬやつに気をかけるようなできた人間でもいい奴でもオレはないけど、その相手が彼女だっていうなら話は別だった。
ここ最近言葉を交わすようになった彼女だが、何かをしたいと思うには十分すぎるくらいオレは彼女をただの同級生というカテゴリーではなく、気を許せる友達として見ていた。そんな彼女は最近学校で見かけるたびに頬が腫れていたり、制服から伸びる手足にアザがあったり、明らかに2人で一時期過ごしていた時と表情も違っていた。極め付けは廊下ですれ違って目があってもすぐに目を逸らされる始末。一体彼女に何があるのか。考え始めたけれど、すぐに入ってきた噂によって彼女が何に悩まされてるのかは明確になった。
「1組のAってなんかいいよな」
教室に入ろうとしたとき突如聞こえてきたクラスメイトが話す声に、聞き覚えのある名前があり思わず扉を開けようとした手は止まった。
「わかる。別にめちゃめちゃ可愛いってわけじゃないのにな。顔は整ってる方だけど」
「なんだろうな、全然目立つようなタイプでもないのに」
まさか誰かに聞かれてるとは思ってない奴らは勝手に思ってることをペチャクチャと喋っている。
「その素朴な感じがいいんじゃね?俺1年一緒だったけどあいつ性格いいからさ結構狙ってた奴いたよ」
「(ふーん、やっぱAさんってモテんのな)」
「やっぱそうだよな。クソー雨宮もいいの捕まえたよな」
「あー…でもなんか1組の奴らが噂してたけどA、雨宮にDVされてるらしいよ」
「(!)」
「え!?マジで!?」
「(………は?)」
「なんかAと1組の比嘉エリカわかる?2人がそんな話してるの聞いたってやつがいてさ」
「マジか。あー…でも雨宮ってなんかちょっと変じゃん。DVしててもなんか納得できるわ」
「いや、お前A気になってるんだったら助けてやれよ。もしかしたらそれでお前のこと好きになるかもしれねーよ」
「おいおい、バカ言うなよ!雨宮ってどっかの
ガラガラガラガラ!
「「え…、三ツ谷…?」」
「その話、詳しく聞かせてくんね?」
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knnk99(プロフ) - 累さん» 累様 嬉しいコメントありがとうございます。佐野くんカッコ良すぎますよね…あんな闇を抱えた男前なんとかしてあげたくなっちゃいますよね笑 のんびり更新ですが気長にこれからもお付き合いいただけましたら幸いです。ありがとうございます! (2021年8月24日 1時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
累(プロフ) - 作品読ませて頂きました。続編はこれからですが、私もマイキー大好きなので、これからの夢主ちゃんとの絡み楽しみにしています。 (2021年8月21日 17時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます!気がつきませんでした( ; ; )修正させていただきました!教えていただき、またお読みいただきとっても嬉しいです!ありがとうございます(^ ^) (2021年8月2日 18時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 48ページ 一ヶ所名前変換が出来ていないところありました。 (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柴咲華 | 作成日時:2021年7月17日 4時