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駿は男子との一切の関わりを許さなくなった。それはクラスメイトとただ話す、たったそれだけでも私に怒りの感情をぶつけまくった。私は駿が女の子と話していても気があるからだとかそんな風に思ったことは1度もなかったがどうやら駿は違うようだった。私に対する信用は一切なくなり、廊下で見知った顔とすれ違い手を振る仕草ですら見られた日には簡単に彼の怒りのボルテージを上げた。
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パンっ!!
「っ…痛っ…」
「何回も言わせんな。何で約束守れねーんだよ」
「っ…約束…破ってな、」
「何?歯向かう気?」
「っ…」
「俺以外の男と話さなきゃいけない理由なんてないだろ」
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殴られ何も言えなくなって「ごめんなさい」といえば彼は決まってにっこり笑った。こんな状況で笑ってる彼に対する感情は恐怖でしかない。そんな彼をエリカはサイコパスだと言った。早く別れた方がいいと言った。私だってそんなことはわかってはいたけど、男子と関わりさえしなければいつも通りの駿で、私に手をあげるときの駿が幻だったかと思うくらいに優しかった。自分の感情のコントロールがちょっと下手くそで、つい感情任せに手が出てしまう。きっとそうだ。自分の彼氏がサイコパスだなんて思いたくなくて、認めてしまったら本当に私は恐怖の目でしか彼を見れなくなる。必死に駿を怖いと思う気持ちを抑え込んだ。
けれど駿が変わって1ヶ月もまだ経っていない数週間の間だったけど、私はついに我慢することができなくなり一度絞り出すように別れを告げたことがあった。その日のキレ様はいつもの非にならなかった。
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「もう、嫌だ……」
「は?」
「…もう無理、付き合ってられない……」
「おい、お前今なんつった?」
「っ、だから!駿と別れたい、終わりにしたいの…」
我慢してた気持ちをゆっくり一生懸命吐き出した。
その瞬間何かに彼は取り憑かれたように変わったのがわかった。
「俺を裏切る気?」
「っ違う!裏切るとかそういうことじゃなくて!」
「なんで…何で俺が言ってることがわからねーの」
「え?」
「俺はお前がただ好きなだけなのに…なんでわかんないんだよ」
「あ、…あの…」
「何でお前は俺を裏切んの?」
「っ、あ、あの、ごめ…っ」
彼の目が一瞬開かれたと思った時にはもう、遅かった。
バキッ!
「っーーー!」
「今度は一発じゃ済まさねーから」
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knnk99(プロフ) - 累さん» 累様 嬉しいコメントありがとうございます。佐野くんカッコ良すぎますよね…あんな闇を抱えた男前なんとかしてあげたくなっちゃいますよね笑 のんびり更新ですが気長にこれからもお付き合いいただけましたら幸いです。ありがとうございます! (2021年8月24日 1時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
累(プロフ) - 作品読ませて頂きました。続編はこれからですが、私もマイキー大好きなので、これからの夢主ちゃんとの絡み楽しみにしています。 (2021年8月21日 17時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
knnk99(プロフ) - 麗さん» 麗様 ご指摘ありがとうございます!気がつきませんでした( ; ; )修正させていただきました!教えていただき、またお読みいただきとっても嬉しいです!ありがとうございます(^ ^) (2021年8月2日 18時) (レス) id: d08a794dcd (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 48ページ 一ヶ所名前変換が出来ていないところありました。 (2021年8月2日 18時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柴咲華 | 作成日時:2021年7月17日 4時