【2j3j】俺と私

告白 ページ28

『刀也へ……』

〜手紙〜

いきなりこんな事されて驚いてるよね？
それは謝ります。ごめんなさい。
俺が手紙を書いた理由は一つだけ。自分の思いを刀也に伝えたいと思ったから。
だから、何も言わずに最後まで聞いて欲しい。

初配信が終わったあと最初に声をかけてくれたのは刀也だった。
本当に嬉しくて絶対変なことはしない。仲良くなろうって思った。

それから時間が経つにつれて、刀也が俺の中で特別な存在になってきた。
最初は自分の気持ちがよく分からなくて、困惑もしたりした。
でも、１回俺が撮影の後倒れたことがあって、刀也の家で介抱された時、あの時からちょっとずつ自分の抱いている感情がはっきりしてきた。


俺は刀也が好きだ。


それは、友達としてだけではなく恋愛対象としても。
こんな俺、気持ち悪いよな？でも、それだけは伝えたかった。嫌になったら距離を置いてくれてもいい。今日伝えたかったのはそれだけだ。

最後まで聞いてくれてありがとう。
宮戸悠より。




後半、少し泣きそうな声になったがなんとか読むことが出来た。
コメントは見たことないくらい爆速で動いてるし、スタジオは誰一人として声を出さない。
怖くなって目をつぶって下を向いていると刀也が話し出した。


剣「Aへ」


え？俺へ？刀也も手紙書いてたの？


〜手紙〜

僕が初めてAの配信に行った時、これまでに抱いたことの感情になった。
しばらく悩んだ後知り合いに相談するとそれを恋心と言うことを知った。

それからことある事にAに会いたくて、Aと話したくて声をかけ続けた。
鈍感なAはいつも気づいてなかったけど、僕なりにアピールをしてきた。それこそリスナーさんにバレるくらい。

今回、Aのお披露目に呼ばれて、直ぐにこのことを伝えようと決心した。


僕はAが好きだ。


友達として、そして、恋愛対象としても。
嫌われてもいい、このことだけを伝えたかった。

聞いてくれてありがとう。
剣持刀也より。



さっきより爆速で流れるコメント。
さっきより速くなる心臓の鼓動。
しかし、思考は停止していた。
刀也が俺の事を好きでいてくれるなんて考えたこと無かったし。
恐る恐る顔を上げると、半分泣いている刀也がいた。
どうすれば良いか分からなくなって縋るようにガクくんを見るとニヤッと笑って刀也の方を見て、俺の方を見て頷いた。


きっとこういうことだろう、と考えながら刀也の方へ走り出した。

成功？→←遂に……

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