月曜日21時のヒロイン【R.S】 (ページ43)

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CM撮影が終わり、
今日は久しぶりに早い帰宅。

～～♪

携帯の着信音が鳴る。

誰だろう…工藤さんかな？

携帯の画面を見ると表示された名前は。

『藤原恭平』

電話が来るのは初めてで、
通話ボタンを押すのに躊躇してしまう。

「どうしよう…。」

悩んでいる間も鳴り続ける携帯。
もう！どうにでもなれ…！

「はい、綾瀬です。」

意を決して通話ボタンを押すと、
お、お疲れ様です！なんて返ってきた。

「急に電話かけてすいません…。
お仕事中でしたか？」

「いえ…、今終わったところでした…。」

「そうだったんですね！よかったぁ…。
俺も実はさっき終わったところで。
これから予定あったりする…かな…？」

「…予定…特にないですけど…。」

「ほんと！？もしよければ今からご飯とかどうかな…？？」

ご飯…かぁ。

「…はい、大丈夫ですよ。」

少し考えたあと、誘いを受ける。
こういう風に誘われたのも初めてだし。

行ってみてもいいかなって。

「ほんとに！？よっしゃ！！！
俺迎えに行くから目印になるもの教えてくれない？？」

家の近所のコンビニを教え、
そこで待ち合わせをすることにした。

電話を切り、軽くメイクを直すと
家を出てコンビニに向かった。

幸い先に着いたようで、
コンビニの中に入り藤原さんを待つ。

雑誌をペラペラと捲りながら
立ち読みしていると、
『HiHi Jets』の文字が目に入る。

思わずそのページを開くと、
作間くんを見つける。

やっぱりジャニーズなんだなぁ、と
笑顔で映る作間くんを見て思う。

…何故か胸がぎゅっとなった。

今、何してるのかな、と
作間くんが映るページを指で軽くなぞる。

そのとき、携帯が震え着信を知らせる。
着いたよ、との連絡だった。

急いで雑誌を購入し、外へ出る。

「Aちゃんが載ってる雑誌？」

「違います…毎月参考にしてて。」

何故か言ったらいけない気がして、
思わず嘘をついてしまう。

「そっか。
そういえばこの近くに隠れ家っぽい
バルがあるからそこに行かない？」

「はい、是非。」

藤原さんが歩き出す。
私は、横に並ぶことは出来なくて、
少し後ろを着いていく。

作間くんが載ってる雑誌を持って。
胸がぎゅっとなったことには気付かないふりをした。

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ジャニーさんの御冥福をお祈りします。
出会わせてくれて、ありがとう。