月曜日21時のヒロイン【R.S】 (ページ10)

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「ちょっと私電話してくるから。」

工藤さんはそう言い残すと楽屋を出ていく。
作間くんと二人きりになり向き合う。

「改めまして、綾瀬Aです。
これからどうぞよろしくお願いします。」

簡単に挨拶を済ませると改めて作間くんの顔を見る。

綺麗、だな。
サラサラの黒髪にスッと通った鼻筋。
塩顔だなあ、なんて。

「改めまして、作間龍斗です。その…綾瀬さんに迷惑かけないように、
が、頑張ります…よろしくお願いします。」

あれ。さっきのしっかりしてた作間くんは？
何だかいきなり小さくなって可愛らしく見える。

「…ッフフ」

思わず笑ってしまう。
えっ！？なんて少しあたふたしている作間くん。

「ごめんね、何かさっきの挨拶とかすごくしっかりしてたから。」

「めっちゃ緊張してたんです。」

照れ笑いをする作間くん。

「意外と可愛いところあるんだね。」
思わず口に出てしまう。
男の子に可愛いなんて失礼だったかな。

「…俺、頑張りますんで」

少し照れ笑いしたあと意を決したように作間くんが言う。
唐突な決意表明に少し？？？となりながらも、

「うん、一緒に頑張ろうね」

そう伝えて作間くんを見つめると見つめ返された、
その澄んだ瞳に私は何故か目を奪われて離せなかった。