月曜日21時のヒロイン【R.S】 (ページ5)

今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:134,138 hit

4 ページ5

you

「入ってきていいよ。」

監督の合図に合わせ静まり返った部屋に入ってきた男の子は
背が高くて、スラっとしてて、いわゆる塩顔。

一目見て優しそうな、そんな人でした。

「この度、佐藤駿役を演じさせていただきます。
ジャニーズJr、HiHiJetsというグループに所属しています。」

「作間龍斗です。」

スラっとした塩顔なその人は自分の名前を名乗ると
ふにゃっと照れたように微笑んだ。

誰からともなく拍手が鳴りはじめ、私も軽く拍手をした。

さくま、りゅうとくん。
名前を忘れないように頭の中で復唱すると、
いつのまにか始まっていた台本の読み合わせに集中した。

「「「お疲れ様でした」」」

今度から始まる撮影に合わせて今日の顔合わせと本読みは終わった。

ところどころ共演経験があるのか、それとももう打ち明けたのか
今度ご飯行きませんか？なんて声が聞こえる。

そんなにコミュニケーションって大事なのかなあ、と
声を掛けてもらうも気持ちを押し殺しお得意の営業スマイルで乗り切る。

「お疲れ様でした。」

そう声を掛けて工藤さんが待つ車に乗り込んだ。
次は雑誌の撮影だ。

「ハイハイって何かで聞いたなあ」と、
何故か聞き覚えのある言葉に記憶を辿りながら。