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結局あれから返事を書くのに30分ぐらいかかった
女子っぽいゆるーい絵をかいただけで、文字はかかなかった
顔のパーツとかはただの点だけど髪の長さは忠実に再現できた気がする
会話してみてわかった
封筒を届けてくれている男の子は思っていたよりすごく話しやすい人だったこと
男の子とこんなにちゃんと話したのはじめてかもしれない
まぁ直接ではないんだけど…
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− へー原って意外と髪長いんだ
勝手にボブぐらいだと思ってた−
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− 高一の時ずっとボブだったんだよね −
.
「おじさん、私ってボブのイメージ？」
「急にどうした？笑
んー確かにそうかも。小学校の時ずっとボブじゃなかった？」
「あー。ふーん…」
確かに私は小学校の時ずっとボブだった
その理由は簡単、お母さんが私はボブが一番似合うと言ったから
4歳の時にそう言われてから中学まで1度も髪型を変えなかった
「なに…」
小学校の頃を思い出していると、おじさんがニヤニヤしながら私を見てきた
「なんか、Aちゃん最近楽しそう」
「え？」
「自分では気づいてないだろうけど、すごい表情が明るいよ、最近特に」
気づかなかった
そうなんだ、私最近表情明るいんだ
お風呂に入る前、鏡で改めて自分の顔を見た
やっぱり自分では違いがわからない
いつも通りの私の顔
私の表情が明るくなった原因、1つしか考えられない
"例のあれ"
思い返してみると、確かに最近は返事が来るのが楽しみになっている
あれがあるから1週間頑張ってる……のかも…
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「え、水曜日も？」
「らしい」
久しぶりの先生との電話で伝えられた、
これからは金曜日だけじゃなくて水曜日にも封筒が届く、と
理由は私に勉強する意思があるなら、金曜日にまとめてじゃなくて水曜日にも授業でやったプリント等を届けた方が私のためになるんじゃないか、という事らしい
まぁ確かに、これはありがたい
今私は出来る範囲課題をやって提出してもらっている
別に私は勉強が嫌で学校に行ってない訳じゃないから、授業でやった内容が早く知れるに越したことはない
ただ、
あの男の子の負担が増えると思うと、申し訳なすぎる
先生はどうせ登下校で通る道だから大丈夫と言っていたと言ってたけど、ほんとに大丈夫かな…
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作者名：高菜 x他1人 | 作成日時：2023年1月22日 23時
