不登校少女と無気力少年【国見英】 (ページ3)

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「う、受かった…」

「ほんと！？私も！」

「「やったー！！！」」

中学で出来た親友の真依と一緒に受けた青葉城西高校

無事2人とも受かり、私はこれからの高校生活に胸をふくらませていた

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「真依、それ…」

「あはは…気にしないで」

運良く真依と同じクラスになる事が出来て私達は常に2人で行動していた

バスケ部に入った真依は持ち前の運動神経で1年にしてレギュラーに抜擢された

それからだ

そんな真依を妬んだ奴らが嫌がらせをしてくるようになったのは

最初は部活中に無視をされたり、陰口を言われたりしていた

でもそれも最初の1週間で、それからは、物が無くなったり、上靴を捨てられたりと段々とエスカレートしていった

そしてある日、
真依の机にでかでかと書かれた－消えろ－の文字

「Aは気にしなくていいからね！自分で何とかするから！」

私がどうにかしようとする度に真依はそう言った

次の日から、真依は学校に来なくなった

それどころか一切連絡がとれなくなった

真依が来なくなってから2週間後

真依は引っ越したと担任から告げられた

私はとにかく命を落としていなかったことに安心した

それと同時に、これからは1人なんだと考えるととても不安になった

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(あの子、いじめられてた子と一緒にいた子、やっぱ1人になってんじゃん)
(かわいそー)
(そう思うならあんたが話しかければ？笑)
(やだよー笑なんか原さん怖いもん)

真依がいなくなってから嫌がらせされたりはしてないものの、廊下を通る度にコソコソと噂された

－なんで、どうして、私に何も言わなかったの？
親友じゃん、相談してよ…－

真依に何度も送ろうとしたけど、もし今真依が他の学校で楽しく過ごせているのなら、きっとこのメッセージは不快な気持ちにさせてしまう

だから消して打ってを繰り返していた

「Aちゃん。無理して行かなくていいからね」

どんどん暗くなっていく私を心配して、おじさんはそう言ってくれた

進級まで数ヶ月

あと数ヶ月だけ、頑張ろう

毎日自分にそう言い聞かせた

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「ねぇねぇ原さーん、見てこれ。なんか普通にエンジョイしてるみたいよ笑」

全く話したことの無いクラスメイトに急に話しかけられた

目の前に差し出されたスマホを恐る恐る見ると、男の子と腕を組んでカラオケに入ろうとする真依がいた

こんなに笑顔の真依は中学以来見ていなかった