48.巨獣アルビオン ページ8
「私だって仲間です！！」
わかっている。エリザベスは大事な仲間だ。ここにいる誰もが思ってる。知っている。
たけど、それを口にする者は誰一人していなかった。
「…そう思ってるのは私だけなんですか…？私はやっぱり、ただの…足手まといのお荷物でしかないんですか？」
待女服の裾をキュッと握り、噛みしめるように言う。
それは誰に向けてか。A？ディアンヌ？……それとも。
「そのとーりっ！」
この、上手く遠ざけられない不器用な最低男？
ディアンヌとホークがお仕置きする中、エリザベスは顔を両手で覆って走り去ってしまった。
その手の下には悲しみの表情。
彼女自身も気づいている。メリオダスの真意が。だからこそ見せられない。
向かった先はおそらく―――
「本当ばかだね」
拳骨ひとつと捨て台詞を残し、Aは彼女の後を追った。
*
当たり前のように通っていた酒場〈豚の帽子〉亭。
その入り口となる扉に背を預け、エリザベスは遠くを眺めていた。
「不器用な男ね。ホント」
Aより一足先に来ていたスレイダーはそう声をかける。
それに一瞬柔らかな笑みを見せた後、彼女は言った。「彼は自分のためを思ってあんなことを言ったんだ」と。
それでも彼女は彼らのとなりにいたい。そう伝えても伝わらない。ただ、もどかしい。
「なら、それを行動で示してみてはいかがです？」
「行動…？」
それにスレイダーはひとつ、大人なアドバイスをした。
「女は男の言葉に。男は女の行動にグッとくるものよ」
妙に納得してしまう言葉。たしかに心打たれる。
エリザベスも思ったのだろう。クスリと笑い、先ほどより元気になったようだ。
影でこっそり覗き見していたAは、安堵の溜息をついた。
…瞬間、店が大きく揺らぐ。
「当初の予定を変更。ただちにキャメロットへ移動する」
マーリンの声を聞くが早いか、彼女らの景色は一変した。
そこに広がるのはキャメロット王都と城。
「空飛ぶ豚！？」と驚きの声を上げる。キャメロット王であるアーサー・ペンドラゴン。
そして…
「で、デッケェなぁ！おっ母の何倍だぁっ！？」
ホークママよりもキャメロット城よりも遥かに上回る巨人の姿。
「あれは“巨獣アルビオン”。〈十戒〉の
――さぁさぁ皆様、歓声を。
物語は今、大きく動き出しました。
貴方はどんな道を進みましょう。
…貴方はもう、運命からは逃げられないのです
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リオ(プロフ) - ウォンさん» お久しぶりー！ありがとうね〜！！ (2020年7月9日 21時) (
レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - りおちゃん！！、！久しぶり！！私もまだ生きてます！応援してるね！！ (2020年7月9日 11時) (レス) id: 76603ce61b (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - 瑞樹さん» ゆっくりですけど、また書けていけたらいいなと思います。 (2020年7月9日 7時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹(プロフ) - まさかまた戻ったきてくれたなんて………！これからも応援してます！ (2020年7月8日 21時) (レス) id: fb3dbf3e6d (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - みかやしさん» ありがとうございます。本当にもう、気長に待っていてください… (2020年7月8日 20時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rio1001/
作成日時：2018年7月6日 15時
