54.違和感 ページ15
外へ出てすぐ目に入ったのは、ムッとした表情の四人のメリオダス。本体も合わせたら五人かな。
「メリオダス様がいっぱい！これは一体…」
「久しぶりに見た気がするな〜」
全員全く同じ。ただの人間が見たらどれが本物かわからない。
でも、魔力を覗けば一目瞭然。
「メリオダスの神器。ロストヴェインの特性『実像分身』。メリオダスの闘級の一部が彼らにあるんだよ。これは…四分の一かな」
「じゃあ、これは幻覚じゃないんですねっ」
「そうだぞエリザベス。ほーれ触ってみろ〜」
「きゃぁっ！」
「触ってみろ」なんて言って、自分がエリザベスにくっついている。五人の変態メリオダスにもみくちゃにされてエリザベスはてんやわんや。
とりあえず全員にムチ打って解放してあげた。
「Aのその神器にも何かあるんですか？」
「もちろんあるよ。でも使ったことないんだ」
「えっ、どうして」
「だってこれ……――――ッ！！」
―――――――ゾッ…！
全身に、一度に悪感が走った。
それは私だけじゃない。メリオダスも、あのマーリンまでもが血相を変えた。
【何か】が物凄い速さと魔力で押し寄せる。
次の瞬間、辺りは衝撃波と共に割れ、瓦礫が飛び砂埃が舞う。側にいたエリザベスを抱いて、それら全てを交わした。
「A…っ」
「…しっかりつかまってて」
なんだ。この感じは。
おかしい。
恐怖や焦りの他にもう一つ。違和感がある。身体が、脳が…震える。
けれど、目の前の【何か】は確実に私達の敵である。
目つきを変えてそいつを睨んだ。
「ふーむ…72歩、か」
「団長…これって、これって…まさ、か…！！」
大地を震わせるその姿に、
メリオダスはその素振りを見せずに口にする。そいつの名を。
「お前は…〈十戒〉のガラン！！」
ガランと呼ばれる男はメリオダスを見て懐かしそうに笑い出した。それでも、向けられる殺意は揺るがない。
「久しいのうメリオダス。やはりお前さんじゃったか。カッハッハ。しかし相変わらず、その姿のままか……んぉ？」
「……え」
愉快そうに笑ったガランは、あるものを見て不思議そうに首を傾げた。
それは、怯えるディアンヌでなく
闘級2万に唖然とするホークでなく
後ろへ隠したエリザベスでもない。
「お前さん…―――Aじゃな」
指をさされたのは他ならない、私だった。
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リオ(プロフ) - ウォンさん» お久しぶりー！ありがとうね〜！！ (2020年7月9日 21時) (
レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
ウォン(プロフ) - りおちゃん！！、！久しぶり！！私もまだ生きてます！応援してるね！！ (2020年7月9日 11時) (レス) id: 76603ce61b (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - 瑞樹さん» ゆっくりですけど、また書けていけたらいいなと思います。 (2020年7月9日 7時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
瑞樹(プロフ) - まさかまた戻ったきてくれたなんて………！これからも応援してます！ (2020年7月8日 21時) (レス) id: fb3dbf3e6d (このIDを非表示/違反報告)
リオ(プロフ) - みかやしさん» ありがとうございます。本当にもう、気長に待っていてください… (2020年7月8日 20時) (レス) id: 0673ec93e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リオ | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/rio1001/
作成日時：2018年7月6日 15時
