王子様とわたし。 (ページ16)

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笹野真姫さん。

それはもう、高嶺の花のような存在。
モテるなんて、そんな容易いものじゃない。

あざといかわいさとか、そういうのでもない。
美の暴力。とにかくきれい、かわいい、美人。

さらさらの茶髪、茶色がかった大きな瞳。
透明感のある肌と、スっと高い鼻。
おまけに華奢でもう何もかもを兼ね備えている。

神ちゃんやシゲも眼福すぎる、拝めた！とか
いつも言っていて、

神ちゃんまでデレデレして！とは思うけど、
彼女を前にしたら太刀打ちできない。
完全敗北だ。

小瀧がこの学校の王子様なら(認めたくないけど)、
彼女はこの学校のお姫様だ。

名前も真姫だし。名は体をあらわす。
まさにそんな感じ。

そんな彼女が噂を流したなんて信じられない。

いや、まぁ彼女と小瀧の噂は聞いたことはあるけど。

だってうちの学校には2人がカップルになることを望んでいる人たちだっている。
いわゆるカップル推しみたいな。

たしかに2人が並んだら文句のつけようがない
最強カップル(語彙力)って感じがする。

だから私と喧嘩してようがなんだろうが
笹野さんは動じなさそうだけど。

とりあえず、笹野さんを呼び出して
変な誤解をとかなくちゃ。