□君距離、06■ ページ6
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時間はあっという間に過ぎて
昼休みが始まっていた。
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私は自分のお弁当を持ち静かに教室を出ようとした。
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だけど
『A！』
と親友のユリが私を呼んだから足を止めた。
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「なに？」
『一緒にお弁当食べたいなって思って…』
「あー…うん、いいよ？屋上だけど…」
『屋上ってことは…今市先輩いるの？』
「う、ん…いるよ」
『やったっ、行こうA！』
ユリは嬉しそうにぐいぐいと私の腕を引っ張り
走り出した。
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ユリは、お兄ちゃんのことが好きだ。
本人に聞いたわけじゃないけど、たぶん…いや99.9％
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屋上について嬉しそうに笑うユリは
『んふふ…楽しみ！』
そう言って屋上のドアを開けた。
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すると、噂の7人組が輪になって座ってお弁当を食べていた。
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直人「来た来た〜マイハニ〜」
「……」
直人「ちょっと！なんか言ってよ(笑)」
ユリは私と片岡先輩の掛け合いなんて聞かず
真っ先にお兄ちゃんの隣に座った。
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隆「Aの友達？」
『はいっ、ユリって言います！』
隆「ユリちゃんか？可愛いじゃん！」
『えっ、そんなことないですって！』
お兄ちゃんの言葉に思わず俯いてしまった。
確かにユリは可愛い、かなり可愛い。
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だからこそ、不安なんだ。
お兄ちゃんがユリのこと好きになりませんようにって…
そう思っちゃう私は最低かな。
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作者名：SKちゃん | 作成日時：2014年10月27日 0時
