□君距離、20■ ページ20
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机の上にのっている、二つのお弁当箱。
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「…なんで忘れてくかなぁ〜…」
今日もまた、昼休み屋上に行かないと。
正直…気まずい。
いや、別に喧嘩したわけじゃないし…気まずくは…ない、よね?
私は自問自答を繰り返しながら二つのお弁当をカバンに入れた。
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そんなことを考えているうちに時計は7:30を指していて
「遅刻しちゃう!!」
バックを持って玄関に行き靴を履いた。
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するとタイミングよく
ピンポーン
とインターホンが鳴った。
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「…こんな早い時間になに?」
ブツブツ独り言を言いながら玄関を開けると
そこには
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「……と、登坂先輩!?」
臣「おはよう!」
朝から元気な笑顔で挨拶をする登坂先輩が居た。
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「あ、の…どうしたんですか?」
臣「あ…隆二いる?」
「…お兄ちゃんなら先に行きましたよ…?」
臣「えっ、まじ?一緒に行く予定だったんだけど…」
登坂先輩は困ったように微笑んだ。
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臣「でもいいや、朝からAちゃんに逢えたし?」
私がドアのカギをかけているとき、いきなりそんなこと言うから
「えっ…?」
思わず鍵を落としてしまった。
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臣「んはっ…(笑)動揺してる?」
「べ、別に動揺なんか!」
私は慌てて鍵を拾いバックにしまった。
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臣「じゃあ、一緒に行こうか?」
「はい…?」
臣「え、ダメ?」
「…むしろいいんですか?」
…登坂先輩……というよりあの七人は学校1モテる軍団で…
その中の一人、登坂先輩が私なんかと行ってもいいのかな。
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臣「ダメな理由なんてなくない?
俺がAちゃんと行きたいって言ってるんだから(笑)」
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そんな言葉に、思わず胸が高鳴った。
……今の言葉言われたらちょっと…キュンとしてしまう。
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「え、あ…ありがとうございます…、」
臣「お礼言わなくても(笑)ほら、行こう?」
知らない間に登坂先輩が私の手を握っていて……
私は恥ずかしくて前を向いて歩くことなどできなかった。
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作者名:SKちゃん | 作成日時:2014年10月27日 0時