□君距離、14■ ページ14
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岩「Aちゃん、隆二さんのこと好きでしょ」
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「な、何言ってるの…？」
岩「あれ…？違った？」
くすっと笑って余裕の笑顔を見せる岩田くんは…少しだけ怖い。
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岩「俺が言ってるのは、兄妹として好きとかじゃなくて
Aちゃんが隆二さんに恋愛感情を抱いてるって言ってるんだよ…？」
「な……、馬鹿なこと言わないでよ…、」
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怖い、
この人。
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岩「バカなこと…ね？」
私の気持ちがわかっちゃってるこの人が…怖い。
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岩「じゃあさ、なんで朝紙見ただけで嬉しそうにすんの？」
「へっ…？」
岩「隆二さんが俺に渡した紙、Aちゃんの机に置いたでしょ？
…それを嬉しそうに見てるんだもん…(笑)」
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なにも言えなかった。
……それが事実だから。
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岩「…兄からの呼び出し、普通ならめんどくさいでしょ？
なのに…あんなに嬉しそうにしちゃって、バレバレだけど？」
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「っ……」
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岩「……自分の兄貴に恋するとか…傷つくだけじゃね？」
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「なにがわかるの」
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咄嗟に出た言葉がこれだった。
…このまま私が口を開かなければ岩田くんの思うツボ。
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「岩田くんに…なにがわかるのよ…、
大体…ありえないでしょ？お兄ちゃんに恋をするとか。
岩田くん……漫画の読み過ぎじゃないの!?」
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「…このくらい言えば引いてくれる、」…そう思ってた。
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岩「……漫画の読みすぎ？(笑)
それはAちゃんでしょ？」
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岩田くんはまた余裕の笑みを浮かべてる。
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岩「男なんて、みんな同じだよ。
良い女には手を出すんだから、
さっきの俺みたいなこと、隆二さんだってしてるんだから、」
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岩「傷つく前に、諦めたら？」
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そう言って岩田くんは生徒会室を出た。
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作者名：SKちゃん | 作成日時：2014年10月27日 0時
