初対面2 ページ6
そっと腕を伸ばして、近くに設置してある水道に触れる。…よし、身体はもう動くようになった。
A「…練習の邪魔してごめんなさい。僕、もう帰るので」
山口「え、ちょ…待って…！」
彼は何か言いたげな顔をしていたが、気にせず身体を帰る方向へ向ける。
その時。
パサッと、何かが僕のジャージのポケットから落ちる音がした。
山口「…？」
A「だ、駄目…それは…！」
僕の制止の声も虚しく、折りたたまれていた紙は開かれてしまった。
山口「…これ、入部届け…」
そう。入部届け。…しかも記入済み。
入らないと決めていても、書くだけならいいだろうとバレー部と書きポケットに入れておいた。
……まさか、こんな所で裏目に出るなんて…
字面を見た彼は、ぱあっと花が咲くような微笑みを浮かべてこちらを見てきた。
山口「やっぱり入りたいんじゃん！え、もしかしてあの『皇帝』！？ 凄いなぁ」
……そんな純粋な目でこっちを見ないで欲しい。
皇帝とか…そんな美しい名前が似合うほど僕は綺麗じゃない。
僕の背中に生えている金色の翼は…乾いた血で真っ黒になっているのに。
目の前の彼みたいに、もう、飛べやしないのに。
嫉妬とか憧憬よりも―――心に抱いたのは虚しさで。眩しさに当てられた僕はそれはそれは哀しくて、涙すら出てきそうだった。
彼が一方的に喋っているのを逃げる事も出来ずにぼんやりと聞いていると、鼓膜を突き破るような騒がしい足音が聞こえた。
???「何してんのっ！」
『バァン！！』とぶっ壊す勢いで扉を開け、前のめりで飛び出てきたのは―――あのオレンジ髪の小柄な男の子だった。
やや丈の合っていない白いシャツが、明るい髪に映えている。……肩から少しズレているし、もしかしたら見栄を張って、ワンサイズ大きな物を購入したのかもしれない。
大きな栗色の瞳は陽の光を反射してきらきらと輝き、星屑を散らしたよう。
茂みから出てきた子犬のような少年は無造作ヘアーをふわふわと揺らし、こちらを見てきた。
続く (更新停止中)
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しろうさ(プロフ) - 夏斐さん» 了解です！(誤タップでリクエストコメ消してしまったので送り直してます) (2019年11月9日 0時) (
レス) id: cf1188e096 (このIDを非表示/違反報告)
夏斐(プロフ) - あ、すみませんマイボード行けました！あんまり操作になれてないもんで…すみません。マイボードにURLのせますね！ (2019年11月8日 23時) (レス) id: 0603515f71 (このIDを非表示/違反報告)
しろうさ(プロフ) - 夏斐さん» 了解しました！わざわざありがとうございます。 (2019年11月8日 21時) (レス) id: cf1188e096 (このIDを非表示/違反報告)
夏斐(プロフ) - すいません、マイボード無かったのでここに書かしていただきます。貴方から夢主リクもらった暇な犬なんですが訳あって別アカでやってます。この小説の夢主君完成したらURLここにのせますね！ (2019年11月8日 20時) (レス) id: 0603515f71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろうさ | 作成日時：2019年9月28日 12時
