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しばらく待っていると、
て｢お待たせ〜｣
俺と同じく合鍵を使って入ってきたてるとの両手には
これでもかと言うほど袋に何やらパンパンに詰められている。
そ｢…スゲーな｣
て｢何が欲しいかわからないからとりあえず色々買ってきた｣
そまちゃもご飯まだでしょ？と、
俺の分のご飯も買ってきてくれたらしいてるとには
マジで感謝しかない。
て｢Aちゃん〜、てるさん来たよ〜｣
『てちゃ…』
弱々しくてるとを呼び、手を伸ばすA。
Aをてるとに託して買ってきてくれた食材を
冷蔵庫にしまっていく。
そ｢A、とりあえずヨーグルト食べよ｣
て｢てるさん、Aちゃんが好きなイチゴの買ってきたよ〜｣
ヨーグルトをスプーンで掬って口元に運べば
口を開くA。
て｢おいしい？｣
そう聞けば小さく頷くA。
本当にひどい時はこうしても全く食べてくれないから
食べてくれるだけで安心する。
そ｢もういいの？｣
『...ん』
半分くらい食べたところでもういらないと言うAに
無理に食べさせるのもよくないと思い、
せめて薬を飲んでもらおうと準備していると、
て｢Aちゃん？どこ行くの？｣
てるとのそんな声が聞こえて振り向くと、
俺が薬を用意しているのに気付いたAは逃げようとしていた。
そ｢A、危ないからベッド戻ろうな｣
『...やだ』
そ｢嫌じゃない、飲まないとツラいままだから｣
『……やだもん』
そ｢じゃあ俺もてるとも帰るからね？｣
そう言っててるとと帰るそぶりを見せると
泣きながら飲むと訴えてくるA。
『…不味い』
そ｢上手に飲めたね｣
不味さに顔を歪めながらも
きちんと飲んでくれたので気の済むまま甘やかしてあげる。
そ｢じゃあ薬も飲めたしもう少し寝てよう｣
『…2人とも帰っちゃう？』
そ｢てるとは作業の途中で来てくれたから帰るけど
俺はずっと一緒にいるから｣
『…本当？』
そ｢ん、だからゆっくり寝て早く良くなろうな｣
そう言いながら頭を撫でると普段の疲れもあってからか
すぐに眠りについた。
て｢Aちゃん寝た？｣
そ｢うん｣
て｢そっか…日頃の疲れが出ちゃったかな｣
心配そうにAの頭を撫でるてると。
そ｢あとは俺1人で大丈夫そうだから…
作業途中だったのに呼び出してごめんな｣
て｢作業よりAちゃんの方が大事だから
僕は帰るけど何かあったらまた連絡して｣
そう言い残しててるとは帰って行った。
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作者名：SHiYuRiSu | 作成日時：2022年4月15日 18時
