18冊目 ページ19
暗い空間に投げ飛ばされた
どうにか状況をつかもうと辺りを見渡す
〖お兄ちゃん!〗
〖大和!〗
俺の大切な二人...
手を伸ばし彼らに触れようとすると霞のように消えていく
その虚しさから頭がいたくなる
守れなかった
お前の兄ちゃんなのに...
〖嫌だ!!お兄ちゃん!!〗
『ーーー!!』
彼奴につれていかれた
俺の守れなくてはいけない存在
3歳も違う俺の宝物
ごめん
ごめんね...
〖どうして...〗
声が聞こえた
顔をあげた
ーーーが泣きながら俺を見つめる
〖助けてっていったのに!〗
手を伸ばす
やはり、触ることはできない
〖大和。〗
後ろを向くとあの人がたってる
〖じゃあな〗
独りにしないで
俺を...
独りに...
千空〖おい。大和〗
千空...
千空〖じゃあな。〗
待って!
独りにしないで‼
ゆっくり自分が暗闇に溶けていく
確かなものを見ようとしたら傷つく
ちゃんと理解してる
ーーーー俺はいつだって独りだ
ーーーーそれを悟られないよう、自分が傷つかないよう
ーーーー大切なものを握りしめてはいけない
ーーーーなぜなら、離すときに激痛を伴うから
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作者名:けふ(きょー) | 作成日時:2021年3月30日 18時