あの子は放っておけない系女子②[ ヒロアカ ] (ページ37)

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あの事件の後、私はまたいつか
かっちゃんが居なくなってしまうのでは
という不安と、焦凍がかっちゃんの
救出に向かったという話を聞いて
焦凍まで居なくなってしまったらという
不安とが混ざって、それが中々消えずにいた。

ある日、家に消太くんが来ていた。

相澤「A、大丈夫か？」

『…うん。』

日和「雄英ね、全寮制度を導入するんですって。
Aちゃん、どうしたい？」

『全寮…』

相澤「USJといい、合宿といい、お前らを
守りきることが出来なかった。
敵連合はいつまたやって来るのか分からん。」

快翔「だから寮で先生たちプロの近くで
すぐに守れるようにって」

『私ね、ずっと怖かったの。』

相澤「A」

『USJも合宿も、パパとママの事件を思い出して
私の大切な人がまた居なくなってしまう。って。
お父さんとお母さんも、消太くんも、焦凍も
かっちゃんも…A組のみんなも。』

『でもね、ヒーローになりたい。って思いは
やっぱり変わらなくて…。あの事件の事も
全部乗り越えなきゃいけないって…』

何が言いたいのか自分でも分からなかった。
自然と溢れてきた涙が頬を伝う。
お父さん達はそんな私を優しい眼差しで見つめ、
話を聞いてくれた。

『いつまでも守られてばかりじゃなくて、
守れるようになりたい。
いつまでも躓いて俯いてちゃダメよって
ママなら言うよね？

だからね、消太くん』

相澤「なんだ」

『私をもっともっと強い人間にして下さい。
肉体的にも、精神的にも。』

消太くんを真っ直ぐ見つめてそう言うと
消太くん、お父さんお母さんは安心した顔をした。

相澤「当たり前だ。Aは強くなれる。
あいつらの血を継いでるからな。」

消太くんはそう言って、リビングに飾られた
パパとママ、お父さんとお母さん、そして私で
撮った1枚の写真を見た。

快翔「消太、可愛い娘を頼んだぞ。」

日和「A、頑張ってね？応援してる。」

両親も笑顔で背中を押してくれた。

『うん！！』

久しぶりに笑えている____？

消太くんが帰ったあと、
私はかっちゃんの家に行った。
インターホンを鳴らすとかっちゃんが出てきて
私を見て少し驚いた顔をして、招き入れてくれた。

『…かっちゃん？』

爆豪「もう大丈夫なんか。」

部屋に着いても何も話さないかっちゃんに
声をかけると、私を見ながら聞いてくる。

『私、もっともっと強くなる。
かっちゃんも焦凍もどこにもいかないように
私が守れるようにする。』

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