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____爆豪side
警察や病院に連れて行かれ、
そのまま家まで送り届けられた。
光己「勝己…！！」
勝「勝己！大丈夫か？」
「…あぁ。」
そう言うと両親は安心したように
俺に抱き着いたり頭を撫でたりする。
でも俺の頭の中はAの事が
心配で仕方がなかった。
光己「部屋にAちゃん来てるよ」
ババアは察したようにそう言う。
あいつ、来てたんか…。
勝「疲れただろ？今日はゆっくり休みな。」
そう言われ、俺は部屋に行く。
ドアを開けると部屋の中は暗かった。
廊下の明かりで部屋の中が照らされる
ベッドの上に蹲るようにして寝るAの姿。
『かっちゃん。帰ってきてよ』
そうつぶやいて涙を流すA。
元々細いのに少し痩せた気がする。
飯、食ってねぇんか？
手を握ると、手も冷たかった。
「A」
空いてる手でAの涙を拭いながら
そう呼ぶと、顔を顰めてゆっくりと
目を開ける。
開けられたエメラルドグリーンの瞳は
涙が溢れてるはずなのに光がなかった。
大きな目が俺を捉えるとさらに大きくさせ
ゆっくり起き上がる。
『夢…じゃない…？』
「あったりめぇだ。いつまで寝てやがる。」
そう言うと、ベッドに腰掛けた俺に
Aが勢いよく抱き着いてきた。
その身体を抱きしめると、身体まで冷たかった。
そこまで不安にさせちまってたのか。
抱き着いたままAは俺に謝った。
やっぱり自分を責めていた。
「Aが無事でよかった」
心の声が思わず出ていた。
でも俺の本心だった。
「謝るより先に言う言葉があんだろ。」
Aの顔を覗き込むと、大きな目から
涙を零しながらも笑顔で
『…かっちゃん、おかえり！』
そう言ってまた抱き着いてきた。
ずっと見たかったAの笑顔。
帰ってこれたことよりも嬉しかった。
「ぶっさいくな顔しやがって」
そう言って強く抱き締め返して頭と背中を撫でる。
「背中…痛かったか？」
『…ううんっ。』
「そうか」
しばらくするとAは俺の胸の中で
子供のように眠ってしまっていた。
「ただいま。A」
そう言ってゆっくり横になると、
色々な安心感から睡魔に襲われ、
抱き締めたまま眠りについた。
____焦凍side
Aは電話に出なかった。
きっと眠ってしまったのだろう。
轟焦凍爆豪は無事だ。明日また行く。
連絡を入れて携帯をしまった。
Aの笑顔と明るさが戻ってくる。
そう思うと嬉しくなり、頬が緩んだ。
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作者名：kiki | 作成日時：2020年8月10日 13時
