あの子は放っておけない系女子②[ ヒロアカ ] (ページ11)

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手を置いた部分が光を放ち、
傷口が少しずつ閉じていく。

焦凍「っ！もうやめろ！」

焦凍に怒られ、半分くらい傷が
閉じたところで手を離す。
その瞬間、体力が限界を迎え、
焦凍の背中で意識を手放した。

目覚めると病院にいた。

焦凍「大丈夫か？」

ベッドの横には病院着を着た焦凍が
座っていて、その左腕には包帯が巻かれていた。
私は右腕と左足にそれぞれ数十針縫う
怪我をしていたという。

『大丈夫…。2人は？』

焦凍「隣の部屋だ。行くか？」

『うん。』

ひょこひょこ歩いて焦凍たちの部屋に行くと

緑谷「桃瀬さん…！目覚めたんだ！」

飯田「大丈夫か？！本当に申し訳」

『謝らないで？飯田くんは悪くない。
それに、ステイン倒してくれてありがとう。』

飯田「桃瀬くん…」

『なんか凄いことしちゃったね…』

皆それぞれ怪我をしていて
腕や足に包帯が巻かれていた。

緑谷「殺そうと思えば殺せていたと思うんだ」

焦凍「あぁ、俺たちはあからさまに生かされた」

焦凍「あんだけの殺意向けられて尚立ち向かった
お前はすげぇよ。助けに来たつもりが助けられた。
わりぃな…」

そう飯田くんにいう焦凍。
怜さんのお見舞い以降、こうして周りを
見ることが出来るようになっていた。

その後警察の人が来て、今回の一件は
資格を持たない私たちが個性を使って戦った
ことは規則違反だと言われた。
私たち4人とエンデヴァー、グラントリノ、
マニュアルさんの7人は本来であれば
処分の対象であるが、今回の件を
エンデヴァーの手柄とし公表することで、
処分は免除されることになった。

翌日、先生の診察を受けると、
傷は10日ほど経てば抜糸できること、
脚は少し骨が折れているため、
しばらくは固定バンドをして
大人しくすることを告げられた。

男子部屋に行くと、飯田くんは
左腕に少し痺れが残るが、
手術をすれば治るらしい。
でもその手術は受けず、
本当のヒーローになれるまで残すと言った。

緑谷くんも体育祭でボロボロになった
右腕を差し出し、2人は一緒に
頑張ろうとお互いを鼓舞していた。

『なんか、かっこいいね。』

焦凍にそう言うと、焦凍は少し焦った顔で
自分の手を見つめていた。

『…どうしたの？』

焦凍「なんか…わりぃ。」

緑谷「…何が？？」

焦凍「俺が関わると…手がダメになるみてぇな
感じに…なってる……」

呪いか？ハンドクラッシャーなのか？
なんて真剣な表情で言うもんだから
私たち3人は笑いが止まらなかった。

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