あの子は放っておけない系女子②[ ヒロアカ ] (ページ2)

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◎轟くんのお話ページ2

____轟side

小さい頃から暗い所が苦手なA。
停電すると声が震えているのが分かった。
スマホのライトを付けてAのそばに行くと
椅子の上で体育座りをして隣の椅子に
座った俺にくっついてきた。

電気が復旧するには時間もかかりそうだし
日和さん達はしばらく留守にするらしいから
Aは1人になる。
だから俺は泊まることにした。

翌朝一緒に学校に行くと麗日達に色々聞かれ
Aが

『昨日うちに泊まったの』

と言った瞬間、全員かなり驚いていた。
俺たちはその声に驚いた。
Aが切島たちと話していると
峰田が近くに寄ってきた。

峰田「おい轟。桃瀬とどこまでいったんだよ」

なんて小声で聞いてくる。
どこまで…？

「…病院に見舞いに行ったぞ？」

峰田「……ちっげぇよ！！！！！」

「お、今日か？今日は俺の家に寄って…」

峰田「だからちげぇんだよぉお！！！」

何が違うんだ？と聞こうとすると
鬼の形相とも言える爆豪が俺の前にやってきて

爆豪「半分野郎！てめぇも何してやがる！」

と怒鳴って来た。

「Aが1人じゃ可哀想だと思って」

と答えると、更に怖い顔になる爆豪が
「てめぇ」と今にも爆破を起こしそうな
ポーズを取ると

『…もしかして！！ばくごーくん！』

黙って考えるような仕草を見せていたAが
俺と爆豪を見て何かを閃いたように声を上げた。

『ばくごーくんも一緒に泊まりたかったの？』

そうか。家が近いのに誘わなかったから
爆豪は怒っているのか？と思っていると

爆豪「…あ？」

呆れ顔の爆豪と、目を点にするクラスメイト達。
気づけば爆豪は怒って席に座ってしまった。

『何であんなに怒ってるのかな？』

「分からねぇ…」

昼休み、峰田と上鳴が俺のとこに来た。

上鳴「なぁ轟ってぶっちゃけ桃瀬のこと
どう思ってんの？」

2人はニヤリと怪しい顔をしながら
聞いてきた。

「どうって…そうだな……」

Aは気付いた時からそばに居た。
親同士が仲がいいからだと言われたら
そうかもしれねぇが、いつしか
Aがそばにいて当たり前っつーか
そばにいなきゃいけねぇっつーか…。

日向さん達が亡くなったあの日、
Aの明るさと笑顔が消えた。
いつも俺に向けてくれていた
俺の太陽でもある明るさと笑顔が____

このままじゃA自体が消えてしまい
そうで怖くなった。
それで俺はあの約束をした。
Aのそばを離れないと決めた。
それはきっと____

「放っておけない存在…だな。」

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