親友探してたら悪女に成り代わってしまった (ページ10)

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『はい、幼なじみ、です』

そう言い私はポケットから"あるもの"を取り出した。

「それは…スマホですか？」

学園長は落ち着いたのか表情は戻っていた。

そう、私がポケットから取りだしたのは元の世界で使っていたスマホだった。
何故か私はこの世界に来た時このスマホを握りしめていたのだ。
もちろんここは異世界のためゲームやインスタなどは使えなかった。
だけど唯一使えたものは写真ホルダーだった。
私の写真ホルダーには色々なものが保存してある。
例えば、幼いユウとか最近のユウとか……

なのでこれを使えば私が幼なじみということが証明できるはずだ。

『これを見てください。可愛いでしょう！これは私の母が撮った幼い頃のユウなんです。そしてこれは私と出かけた時に撮った満面の笑みを浮かべたユウです。あー可愛い』

「ぇ、えぇ……」

私が少し興奮気味に伝えれば学園長は引いていた。
少しだけ。

そこで我に返りごほん、とわざとらしく咳をする。

『気を取り直して……このスマホは私がこの世界に来た時に持っていた唯一の物です』

『どうですか、証拠にはなりますかね？』

そう問えば学園長は

「どうやら本当のようですね…」

信じて貰えたようだった。
とりあえず学園長だけでも信じてもらえれば少しは過ごしやすくなるであろう。

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失礼します。作者です。

新年明けましておめでとうございます！

あっという間の1年だったな、と作者は感じました。
皆さんはどうでしたか？