…気のせいでしょ。 ページ9
.
「だって…あの人とは、これまでの遊び相手と入れ込み方が違うもの」
ミイナはふいと顔を逸らせて、視線だけ残して拗ねて見せた。
は、オレのこれまでの何を知ってるっての!!
こんな媚びた仕草が、付き合い始めたあの頃は可愛く見えてたなんて、自分でも信じられない。
もちろん、こんくらい受け流すけどさ…とにかく、うんざり。
めんどくさいったら、もう!
「えー、気のせいでしょ。ミイナがそう思いこんで見てっから、そう見えてるだけじゃないの(笑)?」
「カズの言うことなんて信じられない。わたしから乗り換えた女に本気になるなんて、絶対に許せない!」
「だからー、そもそも乗り換えたんじゃないんだって(笑)」
相変わらず自意識過剰で思いこみが激しい女。
いいよ。だったら、その自意識を利用させてもらうだけ。
「ちゃんとミイナと終わってから、その子と付き合ってんだっつってるじゃん。
それにさ、オレがめんどくさいのヤだって知ってんでしょ。
本気とか遊びとか、オレ分かんないよ。
昔から、今付き合いたいって思った子と付き合ってるだけ」
「…ホント?」
「ホント。
だから、今だけ忘れるとか忘れないとか…ミイナがその子だけに執着する意味がわかんない(笑)」
ニッコリとアイドルスマイルを作って見せると、ミイナが上目遣いに潤んだ瞳でオレを見上げた。
はいはい、そんな表情したって、もう今のオレには何の効果もないけどね。
「…でも、ホントにホントかなぁ…信用できない。
Aさんが、今のカズにとっては、すごぉく特別な存在って気がするんだけどなぁ…」
ミイナの指先がオレの肩を撫でてくる。
「そーね…。
まー、そりゃー、それなりの感情がなきゃ一緒に居ないし。
でも、そーいう関係でオレが本気にならないの、ミイナもよく知ってんでしょ(笑)」
アイドルスマイルをキープして、さり気なく指を払った。
「じゃ、Aさんもわたしと付き合っていた時や、これまでの遊びの子と同じ感覚ってこと…?」
「んー…ま、当たらずとも遠からずってカンジ(笑)?」
「ふぅん…そうなんだ」
ミイナが意味ありげに頷いた。
「いいよ。わかった。
じゃあ…遊びだって証明してみせてよ」
.
1787人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kico(プロフ) - なるさん» 書いてるうちに悪役に心情移入してしまい、だんだん実は良い人だった設定に変わってしまうことが私はあるんですけど(元カレくんとか。笑)、ハマダは、そうなることはないでしょう(笑)。こういう人まず居ないだろうからその分最後まで悪役をしてもらう事に(笑)。ふふふ (2015年5月7日 9時) (レス) id: e6fa685b25 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - しろさん» この章と次の章は楽しくない展開が続いています…ごめんなさい;;それを過ぎたらいつもの私の妄想路線に戻るはず!きっとここで感じた事がきっと今の2人の土台にあるから揺るがないんだと信じて書いています(と書くと大袈裟だけど何となくそんな感じで。笑)。 (2015年5月7日 9時) (レス) id: e6fa685b25 (このIDを非表示/違反報告)
なる(プロフ) - kicoさん、おはようございます(^ー^) 是非ともハマダを痛めつけちゃって下さい(笑) 何処まででも追いかけますょ~(*≧∀≦*) ドキドキしながら待ってます♪ (2015年5月6日 8時) (レス) id: a4e0b0ea69 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 主人公ちゃん…二宮さんに迷惑かけないように自分にできることを、、って頑張ったのに…。辛い展開で涙が(´;ω;`)それにしてもハマダ…なんなんだ!!← (2015年5月6日 0時) (レス) id: 30aeae7aa3 (このIDを非表示/違反報告)
kico(プロフ) - なるさん» なるさん、こんばんは^^!ハマダめー(怒)!!ですよね。彼には鉄槌が下るハズ(ふふふ。笑)ですが、まだ先は長い^^;次章もまだ同じような雰囲気ではありますが、よかったらぜひまたお付き合い頂けると嬉しいです♪ (2015年5月5日 3時) (レス) id: e6fa685b25 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:kico | 作成日時:2015年4月24日 23時