ほっこり ページ36
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「いたっ！」
「まー、にやけちゃって！」
「べ、別に、にやけてたわけじゃありません！」
「ふーん。じゃ、なにがそんなに嬉しかったんでしょーね！」
「それは…嬉しいっていうより、なんか皆さんの雰囲気が楽しくて…
ああ、二宮さんも、いつもと違ってそんな表情するんだなあって…」
「……。へぇー」
二宮さんは右手で顔の下半分を隠すようにしてテーブルに肘をつくと、反対側に置いてあったビールジョッキを左手で取り、それから顔を逸らせたまま、一気に飲み干した。
「お、Aちゃん見て！ニノ照れてんじゃね？」
「え？」
「は///！？冗談でしょ！！
…っつーか、わー、潤くんが『Aちゃん』なんて呼ぶと、カッコよすぎで、やらしーな！」
「は？誰がだよ！ニノに言われたかねーよ(笑)！」
二宮さんと松本さんがふざけて騒いでいる傍で、相葉さんがビールを飲みながら、可笑しそうに私に話しかけてきた。
「あー、もう最高…！
ホント、騒がしくてごめんねー、Aちゃん。
オレらさ、いっつもこんなバカやってるワケじゃないからねー？」
「そう、バカはこの人だけだから」
「バカバカ言うなよ、ニノ！」
「だってバカだもん」
「なにー！？…えーい、相葉アタック！！」
「ちょ、相葉さん、ニノよりオレに当たってる！重いって！！」
「ははー！ほら、やっぱバカだね！」
そんな風に言いながら、結局３人でお酒を飲みながらふざけて騒いでいて、何だかすごく楽しそう。
こうしてみると、“アイドル”っていうより、ごく普通の男の子同士の会話なんだな…。
「あー！ニノのせいで、また笑われた！」
「だから、笑われてんの、お前だよ」
「や、どーみても、二人ともでしょ(笑)」
「いえ、皆さん楽しくて…」
「「「えー！？」」」
何だか３人のやりとりを見てると、ああ、きっといつも本当にみなさん仲がいいんだな…というのが伝わってくる。
たくさんのファンから“仲がいい”と愛されている理由が何となくわかった気がして、私もほっこりした気分で、一緒にジョッキを手に取った。
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作者名：kico
| 作成日時：2014年11月7日 16時
