タネあかしを二人で Act1【KN】 2010.8-2011.2 (ページ18)

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はい、終了ー。ページ18

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それでも、下手にこっちから切り出すと逆上しそうだから…と、タイミングを見ることそれから数日。

向こうから連絡があって、ようやくその好機が訪れた。

正確には、切り出してきたのはミイナの方だ。

会えなかった理由を根掘り葉掘り訊いてきて…
他に女がいるのかとか、ゲームする時間があったら会ってよとか、ああ思い返すだけでもこーいうやりとりがめんどくさい。

仕事が忙しいから会えなかったっつってんでしょ。

遊びならお互い様だし、いま他に女がいるんなら、ここになんか来ませんよ。

ゲームしてる方が楽しい、もう冷めてきて会うのもめんどくさい、なんて正直に話したら、一体どーなるの？

『…そんなんじゃ、もうカズとやってけない。別れちゃおっか！』

そう言われて、オレが『別れたくない』と言うなんて思ってんのかね、この女。

本質的に合わなかったワケだと、心の中で笑いが込み上げた。

もう無理。

はい、終了ー。

『そーだね。もうやめよう。はい、ここの鍵』

即座に彼女の家の合い鍵を取り出して、テーブルにカタンと置いた。

オレの部屋の鍵なんて渡してないから問題ない…っつーか、そもそも部屋に入れてもない。

オレに対するパフォーマンスでヒロイン気分で流していた涙をそのままに、どんどん強張って青ざめていく彼女の歪んだ表情。

そんな彼女を、黙ってりゃキレーだったのにな…とオレは冷めた目で見つめるだけ。

『いろいろありがと。

　ミイナも仕事忙しくなってきたんでしょ？

　ま、頑張んなさいよ。

　オレも頑張るから。ね？…それじゃさよなら』

そう言って優しく最後は営業用のアイドルスマイルで言い残し、彼女が慌てて引き留めようとするのを、オレは振り切って帰った。

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