おかえりなさい。【KN】 2014.9 (ページ6)

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アイドルページ6

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私たちが、ひょんな切っ掛けで知り合ったのは、もう何年前の事だろう？
これでも、それなりにいろいろあって…
そして、やっと想いをひとつにして恋人同士という関係になった。

“アイドル”と“ファン”という関係ではなく、和也とAとして重ねた時間が自然と私の和也への気持ちを作ってきて、今の私たちがいる。
知り合った時から嵐の人気は知っていたけど、だから、別に最初から和也のファンだったわけじゃない。“アイドル”としての和也を本気で応援し始めたのは、彼を好きになってからだ。

元からアイドルなどというものと無縁で生きてきた私は、イマイチそんな情報にも疎くて、未だにテレビや雑誌で知り得る程度の情報以外はよくわからないけれど…
それでも、ＤＶＤで見るライブでの和也は、本当にキラキラ輝いていて、ドキドキ惹きこまれてしまう。

大好きなシーンは胸が鷲掴みされそうなくらいドキッとして…思わず一時停止で「ああ…カッコいいな…///」なんて見とれたりして。
不意に見せるウインクやピースサインにも、恥ずかしいくらいときめいてみたり。

でも…
実際にライブなんて行ったらどうなるだろう？
会場で和也に黄色い歓声をあげるたくさんのファンの女の子たち…
彼女たちの前で歓声を受けて輝いている和也…
それはＤＶＤなんかより、何倍も煌めいてる空間に違いない。

そして、私は…

この先を考えるといつもモヤモヤしてしまう…。

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『…もしもーし！』

『！？』

『ちょっと、聞こえてます？…お嬢さんー？』

『あ、ごめん…』

…なに？Aマジでサレちゃう気？…と和也がニヤリと私を覗きこむ。
口元は笑ってるけど、眼が笑ってない。
私が本当の事を誤魔化そうとしたのを怒ってる眼だ。
こんな状況でされたら、絶対に容赦ない。
想像するだけで、コワイ。

…。
ポツリポツリと言葉を探した。
ゆっくり考えて、できるだけ正確に伝わるように…。

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