前言撤回 ページ32
.
「も、もうっ///！いきなり何するのよ！」
「お祓いだよ、お祓い」
「はい！？」
「邪悪な気配が残ってたからね。鈍いから感じなかった？…あれ？おっかしーな。オレだけかなー」
「？邪悪な気配？？」
「そ。すっげームカつく邪悪な気配(笑)」
上書きしてやったわ、ざまーみろ、と笑っているけど、意味がわからない。
「…んなことより。Aさ、いま期待してたよね」
「///！…してない///」
「あれ？ホント？でも、すんごいえっろい眼をして、オレのこと…」
「違います///！」
むーっと睨むと、ぶははっ…と可笑しそうに肩を揺らされた。
「…まー、いいや。ケーブルの所為で不可抗力だったのは、一応この目で現認してますし。
むかっ腹は収まんないけど、そっちも今ので勘弁してやる」
「？？」
「あー、鈍いお嬢さんにはわかんないと思うんで、考えなくていーです」
「なによ、鈍い鈍いってまたバカにして！」
「大丈夫だって。鈍いとは思うけどバカだとは思ってないから」
「鈍くない！！」
和也が笑いながらふうーっと大きな声を出して力を抜き、私を見た。
よくわからないけれど、気付けば不機嫌オーラは消えていて。
私も知らず入っていたらしい力が抜けて、自然にホッと息をつく。
「……で。まあ一応訊いときますけど。…なに、イケメン君とよく一緒に飯食ってんの？」
「ううん、まさか！普段は全然。
仕事や職場の飲み会以外で差し向かいに2人で話をしたのも、あれ以来なの。
今回は理由があったから…」
「つまり、その弟の話とやらがあったから…ってこと？」
「うん…。実はね…」
少し時間をもらえるのなら…と、これまでのいきさつを簡単に説明した。
＋＋＋
「ふーん…なるほどね。そーいうこと」
「うん…」
「ま、とりあえず、外で2人で会ったりしなかったのは正解だなー」
和也とのいつもの空気…。
これだけで、こんなに安心できる。
「…///」
「なーによ(笑)」
「ううん(笑)」
ちょっと照れると、和也の表情もふっ…と緩んだ。
「…さっきのやつ。前言撤回ね」
「え？」
「どうでもよくない。
イケメン君だろうと誰だろうと、他の男と飯なんて許しません。今後は許可制ってことで」
「許可制？」
「そ。事前予約の許可制」
ふふんと笑って、楽しそうに話が続いてゆく。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2738人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kico
| 作成日時：2017年9月27日 15時
